研究課題/領域番号 |
07557277
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
名倉 英明 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (80013960)
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研究分担者 |
立川 敬子 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70236537)
朝比奈 泉 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30221039)
榎本 昭二 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (40013940)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | データベース / 顎変形症 / 上下顎同時移動術 / 多変量解析 |
研究概要 |
顎骨嚢胞をはじめ、顎骨の良性および悪性腫瘍、粘膜疾患、顎骨骨折、唇顎口蓋裂などの先天異常、顎変形症あるいは顎間節疾患等口腔外科で治療する疾患はきわめて多岐にわたる。これらの疾患の治療ならびに予後を充分にfollow-upするため病歴情報、X線写真や病態写真などの画像情報、検査情報など現在までに膨大な資料が蓄積されている。これらの重要な情報を総合的に活用し、フィードバックすることは患者にとってもまた臨床研究や学生教育の観点から重要かつ急務な問題と思われる。今回、顎変形症感患者症例のデータベースから上下顎同時移動術を行った症例の治療成績に影響を及ぼす因子について多変量解析により検討した。手術後の上顎骨および下顎骨の変化を側面頭部X線規格写真を用いて計測した。手術による上顎骨A点のX軸方向の変化量は平均4.5mmであり、下顎骨ポゴニオンでは平均後退量は11.4mmであった。術後1年の変化はA点は上方に変化する傾向がみられ、一方B点およびポゴニオンはA点に比較してその変化量は大きい。X線規格写真の分析からA点の変化量に及ぼす要因について検討するため、手術による水平方向、垂直方向ならびにSNA,SNB,mandibular planeなどの変化量、術後1年のそれぞれの変化量を各群に分けて重回帰分析によって行った。分析する因子が多いので各群の偏相関係数および単相関係数をもとに重要と考えられる要因をみると、A点の術後変化に及ぼす手術時の因子は上顎中切歯の水平方向、垂直方向の移動量とポゴニオンの水平方向、垂直方向の移動量、mandibular planeの変化量があげられ、一方手術後の要因ではB点の水平および垂直方向の変化が術後の上顎の骨切り部位の安定に大きな影響を与えることが証明された。
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