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1995 年度 実績報告書

非崩壊型アパタイトセメントの顎骨再建への応用

研究課題

研究課題/領域番号 07557280
研究種目

試験研究(B)

研究機関徳島大学

研究代表者

長山 勝  徳島大学, 歯学部, 教授 (30022867)

研究分担者 宮田 暉夫  高研, 高研バイオサイエンス研究所, 所長
石川 邦夫  徳島大学, 歯学部, 助手 (90202952)
松本 文博  徳島大学, 歯学部, 助手 (70229566)
宮本 洋二  徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20200214)
キーワードリン酸カルシウム / セメント / 骨再建 / 骨補填材 / アパタイトセメント / 非崩壊性 / ハイドロキシアパタイト / 顎骨
研究概要

平成7年度は、イヌを使用する動物実験の前段階として、まず、非崩壊型アパタイトセメントの試料の調整を行った。すなわち、動物実験に必要な多量のセメント粉末を安定的に、また、均質に生産できるように、リン酸四カルシウムおよびリン酸二カルシウムを大型の電気炉にて焼成製造した。さらに、これらの粉末の粒度調整を行い、pyrophosphate(アパタイト形成を阻害する)が生成せず、安定的に大量のセメント粉末が製造できる条件を確立した。この条件で、現在、関節的引っ張り強さ約10MPaを示すアパタイトセメント粉末を安定的に生産できるようになっている。また、セメントの練和液に添加するアルギン酸ナトリウム濃度は、牛血清を用いたin vitroの崩壊試験を施行した結果、0.5%で十分であることを確認した。
次に、生体親和性のスクリーニングを行った。すなわち、上記で製造したセメント粉末を、0.5%アルギン酸ナトリウムを含む0.2Mリン酸緩衝液(pH7.4)と粉液比3.5で練和し、ラットの腹部皮下に埋入、1、2、4週後に組織学的検討を行った。また、コントロールとしては同じ粉末を用いた通常型アパタイトセメントを使用した。この結果、0.5%アルギン酸ナトリウムを含む非崩壊型アパタイトセメントは、ラット皮下でも形態を維持でき、さらに、全観察期間を通じて良好な組織親和性を示した。また、一つの興味ある知見として、通常型アパタイトセメントはこれまで報告されていたよりも、著明な炎症性反応を惹起することが明らかになった。この原因は、通常型アパタイトセメントでは非崩壊型に比較して、生体アパタイトへの変換反応が遅いため、リン酸四カルシウムおよびリン酸二カルシウムが長期間組織と接触するためと考えられた。
現在、上記で決定した条件の非崩壊型アパタイトセメントを、ラットの脛骨に埋入し、骨との反応のスクリーニングを実施している。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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