研究課題/領域番号 |
07557282
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三谷 英夫 東北大学, 歯学部, 教授 (50014220)
|
研究分担者 |
溝口 到 東北大学, 歯学部・付属病院, 講師 (20200032)
清水 義之 東北大学, 歯学部・付属病院, 講師 (20187470)
清水 義信 東北大学, 歯学部, 助教授 (20005078)
篠田 壽 東北大学, 歯学部, 教授 (80014025)
加賀山 学 東北大学, 歯学部, 教授 (60004610)
|
キーワード | 歯根吸収 / 矯正的歯の移動 / 象牙質 / 歯根膜 / セメント質 / 破歯細胞 / ビスフォスフォネート |
研究概要 |
歯根吸収の動物実験モデルとして、Wistar系ラットを用いて歯根形成期に合わせて低カルシウム食を与え、また、歯根完成後に正常食を与えることにより歯根形成不全症を誘導し、歯根および歯槽骨の形態学的、石灰化度の変化を調べた。その結果、低カルシウム食を与えた期間に一致して象牙質に石灰化不全帯が観察され、正常食に戻すと急速に正常石灰化象牙質が形成されることが明らかになった。現在この歯根形成不全症モデルを用いて矯正的歯の移動を行い歯根吸収状態について観察中である。また、ラットの生理的な歯の移動に伴う歯根セメント質の吸収、形成についても観察を行った。In vitroの実験としてヒト末梢血リンパ球細胞からの破歯細胞の誘導に対する歯根膜細胞の関与について混培養系および培養上清を添加することにより調べ、歯根膜細胞が破歯細胞様細胞の誘導を抑制することが明らかになった。薬理学的実験としてビスフォスフォネートをラット歯槽骨に局所投与して歯を移動し、ビスフォスフォネートによる破歯細胞の誘導抑制について形態学的に観察した。疫学的研究として本学矯正科の患者データベースを利用して重篤な歯根吸収を起こした症例を抽出し、歯根、歯槽骨、歯根膜の性状を中心に再検査を実施中である。また、エッジワイズ装置による治療予定の抜歯症例を用いて、治療開始前に便宜抜去歯について各種検査した後、定期的に治療終了時、保定終了時までX線写真で歯根吸収の状態を検査中である。
|