研究課題/領域番号 |
07557295
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
升島 努 広島大学, 医学部, 教授 (10136054)
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研究分担者 |
清水 一夫 オリンパス光学(株), 第2回開発部, 主任研究員
内藤 正幸 オリンパス光学(株), 第2回開発部, 研究室長
小澤 孝一郎 広島大学, 医学部, 講師 (10211822)
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キーワード | レーザー / 顕微鏡 / ビデオ分析 / 細胞 / 薬物応答 / 光ファイバー / アレルギー / 糖尿病 |
研究概要 |
1.ファイバー・クロス・レーザー分子追跡ナノスコープの開発 光ファイバーを用い、対物レンズの焦点位置に、2つ以上光が交差し、かつ波長の異なるレーザービームを照射することで、ミクロのスポットライトを細胞に当てることが可能となり、細胞に光照射ダメ-ジの非常に小さい、かつ、多様な蛍光プローブの使える新しい照射法が確立した。この手法は、蛍光法以外でも、暗視野照明法としても、コントラストの高いもので、分子追跡法として、非常に優れた手法であり、日本薬学会第117年会でも、ハイライト演題として選ばれた(特許申請準備中)。 2.本ナノスコープによる、金コロイド標識分子の追跡 分子サイズに近い、数十ナノメーターの金コロイドは従来、電子顕微鏡用標識法であったが、このナノスコープにより、コントラスト高く追跡できる事が分かり、金コロイドのブラウン運動の可視化にまず成功した。これにより、金コロイドサイズの決定法を確立した。さらに、この手法は、細胞表面の微小構造を強く反映することがわかり、現在その可能性を追求している。 3.開発ビデオナノスコープ群による細胞-薬物相互作用追跡 1)肥満細胞モデル細胞のRBL-2H3を用いて、アレルギー応答と薬物作用の細胞内情報伝達過程を、様々な阻害剤を用いてその機構をより明確にした。 2)糖尿病モデル細胞、MIN-6のインスリン分泌の瞬間の画像化に成功したことにより、その放出頻度に対する各種薬物、阻害剤の影響から、インスリン分泌の分子メカニズムをより明確にした。
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