研究課題/領域番号 |
07557298
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
中村 洋 東京理科大学, 薬学部, 教授 (60092285)
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研究分担者 |
吉田 彰 三菱化学(株), 四日市総合研究所, 企画管理室長
加藤 芳男 東ソー(株), 科学計測事業部, 部長
鈴木 政雄 東京理科大学, 薬学部, 講師 (50089330)
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キーワード | チタニア / リン酸化合物 / 高速液体クロマトグラフィー / プレコンセントレーション / リン酸化ペプチド / 生体試料 / リン酸化タンパク質 / イオン交換分離 |
研究概要 |
1.材料の調製 (1)高性能チタニア粒子の製造と物性測定:ゾル-ゲル法によりチタニア粒子ならびに各種混合比のハイブリッド型チタニアゲル(チタニアーシリカ、チタニアーゲルマニア)を合成し、高速液体クロマトグラフィー用充填剤として評価した。その結果、ハイブリッド型ゲルについてはこれを構成する金属酸化物単独にはない新しい保持特性が現れることを見いだした。(2)リン酸化ペプチド・タンパク質のin vitro合成と精製:標記化合物は殆ど市販されていないため、Kemptide(Leu-Arg-Arg-Ala-Ser-Leu-Gly)とMalantide(Arg-Thr-Lys-Arg-Ser-Gly-Ser-Val-Tyr-Glu-Pro-Leu-Lys-Ile)はC-キナーゼで、またホスホリラーゼbはc-AMP依存性キナーゼでそれぞれリン酸化し、陰イオン交換HPLCで精製することにより標品を得た。 2.リン酸関連化合物の吸着・脱着・分離・検出条件の検討 (1)リン酸化合物のチタニアカラムへの吸着・溶離条件:リン酸化アミノ酸、リン酸化ペプチド、リン脂質などの有機リン酸化合物をチタニアカラムで選択的に捕集・回収する条件を検討した結果、前二者については0.015%トリフルオロ酢酸で吸着させ、900mm NaClを含む50mMリン酸塩緩衝液(pH8.0)で溶離・回収する条件が、またリン脂質についてはクロロホルム-メタノール(8:2)混液で吸着・洗浄し、クロロホルム-イソプロパノールーリン酸(7:14:5)で回収する条件がそれぞれ最適であった。(2)陰イオン交換HPLCによるリン酸関連化合物の分離条件の検討:リン酸化クレアチン、無機リン酸、グルコース-6ーリン酸、AMP、ADP、ATPなどをAsahipak NH2P-50カラムを用いて一斉にグラジエント溶離後、リンモリブデン酸反応で検出する系を確立した。本法は、ラット心筋中のリン酸化合物の分析に適用できた。
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