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1995 年度 実績報告書

血管新生阻害の観点に立った新しいタイプの制ガン剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07557300
研究種目

試験研究(B)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

室田 誠逸  東京医科歯科大学, 歯学研究科, 教授 (50072989)

研究分担者 西井 易穂  (株)中外製薬, 医薬事業本部長
及川 勉  (財)東京都臨床医学研究所, 化学療法研究部, 主任研究員 (40120141)
森田 育男  東京医科歯科大学, 歯学研究科, 助教授 (60100129)
キーワード血管新生 / EPA / VEGF / VPF / 血管内皮細胞
研究概要

エイコサペンタエン酸(EPA)は、in vivoにおいて抗動脈硬化作用を示すとともに、炎症反応など血管新生を伴う病態に対して抑制効果を示すことが報告されている。EPAの抗動脈硬化作用に関しては、コレステロール低下作用、血管平滑筋細胞の遊走、増殖抑制作用により説明されるが、抗血管新生作用の機序は明かとなっていない。私達は、すでにin vitro系において、EPAを前処理した内皮細胞の血管新生能の低下を報告したが、本年度は、その機序の解明の一環としてVEGF/VPG(vascular endothelial growth factor)によるウシ血管内皮細胞の増殖に及ぼすEPAの影響に関し検討した。ウシ頸動脈由来血管内皮細胞にアラキドン酸(AA)、EPA、ドコサヘキサエン酸(DHA)を各々3μg/mlの濃度で48時間前処理し、その細胞のVEGF、b-FGFに対する反応性を72時間後の細胞数で比較検討した。その結果、b-FGF処理により、血管内皮細胞の増殖は促進されたが、これら高度不飽和脂肪酸の前処理による効果は認められなかった。また、VEGF処理した内皮細胞の増殖は著しく促進されたが、b-FGF同様AA、DHAを前処理した内皮細胞においては、その増殖能には有意な差が認められなかった。一方、EPAを前処理した群では、VEGF処理において有意な抑制作用が認められた。今回、EPAの前処理によりVEGFの血管内皮細胞増殖促進効果が抑制された理由としては、b-FGFによる増殖促進効果には差が認められなかったことにより、VEGF受容体であるflk-1の結合能、数の低下が考えられるので、次年度はEPAによるflk-1への影響に関しては検討する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] I.Sato and S.Murota: "Paracrine function of endothelium-delived nitric oxide." LIFE SCI.,. 56. 1079-1087 (1995)

  • [文献書誌] Y.Wakabayashi,H.Fujita,I.Morita,K.Kawaguchi and S.Murota: "Conversion of xanthine oxidase in bovine caroid artery endothelial cells induced activated neutrophils:Involvement of adhesion molecules." BIOCHIM.BIOPHYS.ACTA.1265. 103-109 (1995)

  • [文献書誌] I.Sato,K.Kaji and S.Murota: "Age related decline in cytokine induced nitric oxide synthase aotivation and apoptosis in cultured endothelial cells:minimal involvement of nitric oxide in the apoptosis." MECH.AGING DEV.,. 81. 27-36 (1995)

  • [文献書誌] S.Murata,H.Fujita,I.Morita and Y.Wakabayashi: "ANNALS OF THE NEW YORK ACADEMY OF SCIENCES,RECENT ADVANCES IN ATHEROSCLEROSIS RESEARCH" The New York Academy of Sciences., 133-147 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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