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1995 年度 実績報告書

新型医薬品開発のための含フッ素キラル合成素子の構築とその効率的活用

研究課題

研究課題/領域番号 07557304
研究種目

試験研究(B)

研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

竹内 義雄  富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (20111750)

研究分担者 橘 真郎  エーザイK. K, 研究開発本部, 部長
米谷 正  富山高等工業専門学校, 物質工学科, 助教授 (60042842)
平井 美朗  富山大学, 理学部, 教授 (70111747)
キーワードα-フルオロ-α-アミノ酸 / α-フルオロプロリン / 2-(1-フルオロエテニル)ピロリジン / サリドマイド / 含フッ素ペプチド / フッ化過クロリル
研究概要

1.N部が保護されたプロリンエステルの,様々な条件下での求電子的フッ素化を試みたが,α-フルオロプロリン誘導体は得られなかった.そこで次に,プロリンアミドのイソスター合成を試みた.
2.N部がBocおよびCbzで保護されたプロリンエチルエステルをDIBAL還元に付してアルデヒド体とした後,Wittig試薬で末端メチレン化合物とした.種々の試薬による二重結合部のブロモフルオロ化反応は,位置ならびに立体異性体の混合物を与えた.これらを塩基で処理して,1-フルオロエテニル側鎖を有する構造へと変換した.次に,N部の脱保護を試みたが,化学的な不安定性もしくは低沸点が原因してか,目的の2-(1-フルオロエテニル)ピロリジンの収率は非常に低いものであった.現在,改良合成法を開拓中であるが,これまでに得た知見をまとめて論文とした.
3.サリドマイド類縁体の合成に関しては,マロン酸メチルエステルを臭素化後フタルイミドカリと縮合し,更にフッ化過クロリルを用いるフッ素化に付してフッ素含有の鍵化合物を合成した.現在,様々な酵素を用いて,このジエステル体の不斉加水分解反応を検討している.この段階で光学分割を効率的に行うことができれば,サリドマイド類縁体のキラル合成が達成される運びとなる.
4.当初の計画にはなかったものの,好結果が得られなかったα-フルオロプロリンに代わり得る標的物として,α-フルオロ-α-アミノ酸を含むジペプチドを合成のターゲットとして選んだ.N-ベンゾイルプロリンアミドのN'-Boc体をカリウム塩とした後ブロモフルオロ酢酸エチルと縮合したところ,立体異性体の他に回転異性体の生成が認められた.反応の複雑化を避けるため,現在プロリンの代わりにフェニルアラニンを用いて同様の縮合反応を検討している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takeuchi,Y.et al.: "Synthetic Studies Tovards Proline Amide Isosteres, Potentially Useful Molecules for Biological Investigations" Tetrahedron. 52. 225-232 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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