研究課題/領域番号 |
07557319
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
網野 信行 大阪大学, 医学部, 教授 (60028694)
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研究分担者 |
高野 徹 大阪大学, 医学部, 助手 (00263236)
柏井 卓 大阪大学, 医学部, 助手 (00252685)
巽 圭太 大阪大学, 医学部, 助手 (00222109)
多田 尚人 大阪大学, 医学部, 講師 (80263242)
日高 洋 大阪大学, 医学部, 講師 (30243231)
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キーワード | 自己免疫性肝炎 / リコンビナント抗原 / 化学発光イムノアッセイ / IKM抗原 / チトクロームP450 |
研究概要 |
現在、自己抗体の関与した肝炎のうち、肝特異的な抗原の同定されているのは肝腎ミクロゾーム抗体(LKM法)である。LKM-1がType2型自己免疫性肝炎であらわれ、抗原はチトクロームP450IID6であり、LKM-2がある種の薬剤性肝炎であらわれ、抗原はチトクロームP450IIC9である。しかしこれらを実際の臨床で簡便に測定する方法は現在ない。そこで、チトクロームP450に対する自己抗体検出系の開発を行った。 ヒトチトクロームP450IID6,IIC9遺伝子を酵母に組み込み、ヒトリコンビナントチトクロームP450IID6,IIC9を大量発現させ、そのマイクロゾーム分画を得た。これをプレート固相化して、患者血清中の抗ヒトチトクロームP450自己抗体検出のためのELISA系をセットアップした。系の基礎検討を行ったところ、それぞれをウサギに免疫して得た抗ヒトチトクロームP450IID6,IIC9陽性血清に対し、良好な感度、希釈曲線、再現性を得た。しかしながら、健常者血清で陽性が多く見いだされ、検討の結果酵母の構成蛋白(少なくとも4つ、MW35000〜45000)に対する抗体が健常者で高率に存在するためおこる疑陽性であることが分かった。そのため、リコンビナントチトクロームP450の精製を進めた系が必要であると考えられ、現在セットアップ中である。
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