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1997 年度 実績報告書

選択的β_3受容体遮断薬の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 07557327
研究機関東北大学

研究代表者

柳澤 輝行  東北大学, 医学部, 教授 (90133941)

研究分担者 佐藤 靖史  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (50178779)
山田 博章  日清製粉, 生物研, 研究員
助川 淳  東北大学, 医学部, 講師 (30187687)
布木 和夫  東北大学, 医学部, 講師 (10172743)
キーワードベータ3受容体 / 遺伝子 / Iodocyanopindolol / BRL37344 / イソプロテレノール
研究概要

β_3アドレナリン受容体(β_3)は、従来非定型βアドレナリン受容体と考えられていたものである。これに特異的に働くβ_3作動薬が抗肥満薬、糖尿病治療薬などをめざして幾つか開発されているが、ヒトに対して有効であるという報告がほとんどなされていない。そこでヒトへの効果を予測するためと選択的β_3受容体遮断薬の開発する際の系としても重要であるので、ヒトβ_3アドレナリン受容体遺伝子を発現する細胞系の確立を試みた。
1.ヒトβ_3cDNA導入Chinese Hamster Ovary細胞の作製:ヒトβ_3cDNAを発現ベクターpcDNA3.1(+)に組み込み、これをCHO-KI細胞に導入した。ヒトβ_3-CHO細胞の選択は、β受容体のリガンド[1251]-iodocyanopindololを用いるRadioligand Binding Assayで行い、ヒトβ_3cDNAを発現するG4細胞を得た。
2.ヒトβ_3受容体の解析:ヒトβ_3受容体の[^<125>I]-iodocyanopindololのKd値は707pM、Bmaxは634fmol/mg proteinであった。
3.BRL37344のヒトβ_3受容体に対する作用:BRL37344のヒトβ_3受容体結合能およびcAMP産生能について検討を行った。BRL37344のKi値は1.9±1.4μM、pD_2値は6.75±0.09μMであった。またイソプロテレノールのKi値は4.2±2.3μM、pD_2値は7.67±0.09μMであった。
以上の結果よりヒトβ_3アドレナリン受容体遺伝子発現細胞を用いる本評価系は、ヒトでの新規アゴニストのスクリーニングとその効果を予測、及び選択的β_3受容体遮断薬の開発し研究する系として有用であることが示された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Ohuchi Y, et al: "Histamine-induced calcium mobilization in single cultured cells expressing histamine Hl receptors:A relationship between its sensitivity and the density of Hl receptors." Intern.J.Mol.Med.1. 355-360 (1998)

  • [文献書誌] Sugai K.et al.: "Levcromakalim decreases cytoplasmic Ca^<2+>,vascular tone and Ca^<2+>sensitivity in canine basilar artery." Fund.Clin.Pharmacol.in press. (1998)

  • [文献書誌] 柳澤輝行 他: "カルシウム拮抗薬はなぜ効くか? カルシウム拮抗薬の分子・細胞薬理学.特集「カルシウム拮抗薬の新潮流」" Clinical Calcium. 7(12). 1593-1600 (1997)

  • [文献書誌] 柳澤輝行: "血管のKチャネル.その1 K_<ir>とK_<ATP>の分子薬理学." 血管と内皮. 8(1). 82-86 (1998)

  • [文献書誌] 柳澤輝行、布木和夫: "血管のKチャネル.その2 K_<Ca>とK_Vの分子薬理学." 血管と内皮. 8(2)(in press). (1998)

  • [文献書誌] 柳澤輝行、布木和夫、清水雅行: "カルシウム拮抗薬の分子薬理学.特集「高血圧の分子医学」" 現代医療. 30(4)(in press). (1998)

  • [文献書誌] 柳澤輝行: "新薬理学入門" 南山堂, 372 (1997)

  • [文献書誌] 柳澤輝行: "高血圧を識る(K^+チャネルオープナ-)" 文光堂, 3 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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