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1995 年度 実績報告書

無毒性ジフテリア毒素の改変による腫瘍増殖因子抑制物質の作製

研究課題

研究課題/領域番号 07557335
研究種目

試験研究(B)

研究機関久留米大学

研究代表者

目加田 英輔  久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20135742)

研究分担者 三田村 俊秀  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80268846)
馬田 敏幸  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (30213482)
岩本 亮  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10213323)
キーワードジフテリア毒素 / ジフテリア毒素リセプター / HB-EGF / CRM197 / 腫瘍増殖因子抑制物質
研究概要

ジフテリア毒素リセプターは、HB-EGFと云う、EGFファミリーに属する細胞増殖因子の膜結合型である。これまでの研究から、ジフテリア毒素、あるいはその無毒性変異蛋白CRM197は、HB-EGFのEGFリセプターへの結合を阻害し、結果的にHB-EGFの細胞増殖促進作用を阻害することが明らかになっている。そして、これらの事実から、CRM197のアミノ酸を改変することで、HB-EGF以外のEGFファミリーの増殖因子の特異的阻害剤の作成が可能ではないかとの着想を得た。本研究では、乳がんの発生と関係が深くHB-EGFと最もホモロジーが高いheregulinをモデルケースに、CRM197の改変によるheregulin中和蛋白の作製を行い、将来的には実用的な抗腫瘍薬の開発を目指す。
この研究課題は、平成7年度に新規申請し、第2次補正予算によって追加採択されたものであるので、実際に研究を開始したのは平成7年12月からである。従って、現在本研究計画を鋭意推進しているところである。最近になって、HB-EGFのEGFドメインを改変した分子を作成し、ジフテリア毒素とHB-EGFの間の結合に必要なHB-EGF側の構造に関して調べたところ、これまでの予想と異なる興味深い結果が得られた。今後はこの結果をもとに、ジフテリア毒素側を改変し、結合に必要なジフテリア毒素側の構造について解析を進め、本研究目的であるheregulin中和蛋白の作製を目指す予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Mitamura,T.: "Diphtheria toxin binds to the EGF-like domain of human heparin-binding EGF-like growth factor/diphtheria toxin receptor, and inhibits specifically its mitogenic activity." J.Biol.Chem.270. 1015-1019 (1995)

  • [文献書誌] Higashiyama,S.: "The membrane protein CD9/DRAP27 potentiates the growth factor activity of the membrane-anchored heparin-binding EGF-like growth facor (HB-EGF)." J.Cell Biol.128. 929-938 (1995)

  • [文献書誌] Nakamura,K.: "Membrane anchored heparin-binding EGF-like growth factor and DRAP27/CD9 form a complex with integrin 3 l at cell-cell contact sites." J.Cell Biol.129. 1691-1705 (1995)

  • [文献書誌] Goishi,K.: "Phorbol ester induces the rapid processing of cell surface heparin-binding EGF-like growth factor; Conversion from juxtacrine to paracrine growth factor activity." Mol.Biol.Cell. 6. 967-980 (1995)

  • [文献書誌] Shishido,Y.: "Heparin-like molecules on the cell surface potentiate binding of diphtheria toxin to the diphtheria toxin receptor/membrane-anchored heparin-binding EGF-like growth factor." J.Biol.Chem.270. 29578-29585 (1995)

  • [文献書誌] Mekada,E.: "Handbook of natural toxins: Volume 8, Bacterial toxins and virulence factors in disease" Moss,J.,Iglewski,B.,Vaughan,M.& Tu,A.T.(Marcel Dekker Inc.,New York), 15 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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