研究課題/領域番号 |
07557348
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今村 貞夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (30026869)
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研究分担者 |
米澤 秀利 小野薬品福井安全性研究所, 主任研究員
須貝 智司 小野薬品福井安全性研究所, 研究員
垣塚 彰 京都大学, 医学研究科, 助教授 (80204329)
田中 俊宏 京都大学, 医学研究科, 講師 (50188314)
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キーワード | レチノイン酸レセプター / トランスジェニック マウス / 角化症 / K14プロモーター / 皮膚特異的発現 / ドミナント ナガティブ |
研究概要 |
平成8年度の目的は以下のようであった。すなわち、既に得られているドミナント.ネガティブの形質を呈する点突然変異を持つレチノイン酸アルファ受容体(RAR-アルファMと略す)を用いてトランスジェニックマウスを作製する。レチノイン酸受容体は生体の各臓器に発現しており、またレチノイン酸の過多や減少は胎児の発生に強い影響を及ぼすため、臓器特異的に発現するプロモーターを用いて臓器特異的にRAR-アルファMを発現させる。この目的で表皮細胞の基底膜にのみ発現するケラチン14プロモーターを使用する。またRAR-アルファMは、ドミナントネガティブの形質となるように作製する(垣塚)。同時に同じプロモーターにベータガラクトシターゼ遺伝子をつないでコントロールとする。これを用いてトランスジェニックマウスでベータ-ガラクトシダーゼの発現が皮膚のみに特異的であり、他の臓器では発現しないことを確認し(田中)RARアルファMのトランスジェニックマウスを作製する(須貝、米澤)。すなわち、K14プロモーター自体の効果により皮膚の変化を生じないことを確認するためにK14プロモーター_-ベータガラクトシターゼ トランスジェニックマウスを、RARの過剰発現により皮膚の変化を生じないことを検証するためにK14プロモーター_-RAR トランスジェニックマウスを、更に、RARと二量体を形成するRARの消耗により皮膚に変化を生じないことを調べるためにK14プロモーターサイロイドレセプター トランスジェニックマウスを作製し、これらの影響が全くないことを確認する。以上を目的として実験を行った結果、これらの目的はすべて達成されドミナント-ネガチィブな形質をもつマウスの作製に成功した。このマウスは肉眼的に明らかな皮膚変化を持つものであり、したがって計画どうり、これらの皮膚変化を平成9年度には詳細に検討する。
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