研究概要 |
1.SSLPマーカーの開発 1)ラットゲノムライブラリーから(AC)nを含むプラスミドをスクリーニングして、新たに13個のSSLPマーカーを開発した。これらの所属する染色体、及び連鎖地図上の位置が決定され、SHRを含む8系統の近交系ラットにおける遺伝的多型性が調べられた。 2)7個のラット遺伝子(Cgm3, carcinoembryonic antigen gene family-3; Dat1, dopamine trasportergene; Tph, tryptophan hydrolase; Cd53, cluster designation 53; Reg, regenerating islet-derived gene; Prp, proline-rich protein salivary; Glra2, glycine receptor alpha 2 subunit)の塩基配列情報から、SSLPプライマーを作成して、これらの遺伝子が所属する染色体を決定した。また、Cgm3, Dat1, Cd53, Reg, Glra2については、遺伝子連鎖地図上の位置を決定した。これらについては、SHRを含む8系統の近交系ラットにおける遺伝的多型が求められた。 3.高血圧ラットに関するゲノム解析 自然発症 高血圧ラットの体重は、ラット第18染色体のGap junction protein座位に有為な偏りが見出され、これに関与する遺伝子の存在を示唆した。 4.糖尿病ラットのゲノム解析 BB/OK系統の糖尿病発症とラット第18染色体のOlf座位に有為な偏りが見出され、Idm1(lymphopenia gene)とIdm2(RT-1^u gene)遺伝子座に加えて第3の遺伝子Idm3の存在を示唆した。
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