研究課題/領域番号 |
07557363
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
東間 紘 東京女子医科大学, 医学部・泌尿器科, 教授 (90075549)
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研究分担者 |
伊藤 文夫 東京女子医科大学, 医学部・泌尿器科, 助手 (20211683)
鬼塚 史朗 東京女子医科大学, 医学部・泌尿器科, 助手 (00204230)
田邉 一成 東京女子医科大学, 医学部・泌尿器科, 講師 (80188359)
木原 健 東京女子医科大学, 医学部・泌尿器科, 講師 (60195344)
中澤 速和 東京女子医科大学, 医学部・泌尿器科, 助教授 (00147381)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 遺伝子治療 / 腎移植 / リポゾーム / 後天性多嚢胞性腎疾患 |
研究概要 |
(1) 培養細胞における遺伝子導入効率の検討 遺伝子導入のターゲットとしては、HeLa、LLC-PKl、メサンギウム細胞、血管内皮細胞の計4種の細胞株を用い、遺伝子導入時の培養液温度と遺伝子導入効率の関係について検討した。その結果、リポゾームによる遺伝子導入法では、温度の影響を受けにくいことが示唆された。また、リポゾームによる遺伝子導入の効率に、細胞種間での差違があるかについて検討した。その結果、低温では、培養細胞株間での導入効率の差異が大きいのに対し、温度を上げるに従い、小さくなる傾向を認め、温度条件を変えることで種々の細胞への導入を調節できる可能性が示唆された。 (2) ラットにおける遺伝子導入の検討 分裂細胞において、より高率な導入が認められるとの報告があることから、HgCl_2、投与を行い急性尿細管壊死を作成し、回復期の尿細管細胞をターゲットに置いた。注入リポゾームは、八木らの報告に従いTMAG,DLPC,DOPEをモル比1:2:2で調製したMLVを用いた。対象ラットを皮下注射群、非注射群とに分け、投与後4日目に腎摘を行い、リポゾームを含むColine′s solutionで灌流した後、同所性に移植した。移植後、10日目の腎について、レポーター遺伝子の発現を検討した。その結果、皮下注射群3例中全例で、非注射群6例中5例で発現を認めたが、その局在については、主に糸球体、間質細胞であった。 (3) 対象疾患としての嚢胞性腎疾患 本治療の対象疾患としては、後天性多嚢胞性腎疾患を想定し、その発生機序について検討した。その結果、本疾患では、DNA酸化的障害の蓄積が認められること、その原因としてSOD発現の低下、glycosylaseであるhOGG1発現の低下が認められることが新たに明らかになった。
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