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1997 年度 実績報告書

新たな癌抑制遺伝子P130の口腔扁平上皮癌分子診断法への応用

研究課題

研究課題/領域番号 07557369
研究機関札幌医科大学

研究代表者

田中 信幸  札幌医科大学, 医学部, 講師 (50163548)

研究分担者 池田 正明  東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (20193211)
山下 利春  札幌医科大学, 医学部, 講師 (50167706)
小浜 源郁  札幌医科大学, 医学部, 教授 (80014009)
小田島 哲世  札幌医科大学, 医学部, 講師 (00177239)
キーワードp130遺伝子 / 口腔扁平上皮癌 / Rb遺伝子 / リン酸化
研究概要

昨年、口腔癌細胞株においてRbは高度にリン酸化されており、リン酸化型p107がみられる細胞はp130が低リン酸化、逆にp107が低リン酸化の細胞はp130が高リン酸化の傾向にあり、G1サイクリンとの関係では、リン酸化型p107の細胞にD1の高発現、p130高リン酸化型細胞にD2の高発現がみられ、p130,p107の発現とそのリン酸化はサイクリンD1,D2,Eに制御されている可能性を示唆した。さらに今年、p130とE2Fとの結合能を確認した。
また今回、p130の機能解析を目的として、CDK以外のプロテインカイネースによるリン酸化部位の固定を試みた。ラットp130cDNAを制限酵素切断により小フラグメントに分割して、それぞれをGST融合ベクターに組み替えた。大腸菌にて発現したGST融合蛋白を精製して基質とし、CK2およびPKAによるin vitroのリン酸化を試みたところ、それぞれ少なくとも1カ所をリン酸化することが示された。そこでN末端領域のCK2部位1カ所とPKA部位1カ所ずつ、スペーサー領域のPKA部位1カ所およびBポケット領域のCK2部位1カ所について、セリンあるいはスレオニンを他のアミノ酸に置換する変異を導入し、GST融合変異蛋白を調製した。これらの変異のうち1つはin vitroのリン酸化を受けなくなることが明らかとなった。
以上より、E2F結合ドメイン以外の領域で蛋白の修飾か、または遺伝子の構造変化が起きている可能性が示唆された。
110例の口腔扁平上皮癌症例より得られた癌組織を対象に、抗RBならびに抗p130抗体を用いて免疫染色を行なった。Rb陽性症例、p130陽性症例ともに高分化型の症例に多くみられ、これよりRb遺伝子、p130遺伝子が高分化型扁平上皮癌に出現することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Odajima Tetuyo et al: "Combined Evaluation of p53 and mm23 Oncogene Protein Level is Brognostic of Human Oral Cancer Patients" Oral Oncology. 1. 23-26 (1995)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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