研究分担者 |
河野 泰朗 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (10262099)
今村 保忠 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (40201339)
菊地 一雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60012423)
錦織 紳一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70134400)
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研究概要 |
化学の研究においてはコンピュータはいまや欠くことのできない道具となっている.われわれは,コンピュータを使って,物質の3次元構造を視覚化,予測,分子軌道の計算,表示などを日常的に行っている.このような現代の化学の一側面を,大学教育のなかのなるべく早い段階で知ってもらうことを目的として,東京大学教養学部において,教育用の分子モデリングシステムを導入し,「コンピュータ化学入門」の授業を開講した.システムは,パーソナルコンピュータ(windows3.1)10台と学内LANに接続された計算サーバ(unix)とから成り,ソフトウェアとしてCacheを使用した.授業は全学自由研究ゼミナールの一つとして,各年度1学期ずつ開講した.主な内容は以下の通りである.簡単な有機分子の構造とエネルギー,飽和環式化合物の立体配座と配座変換,錯体の構造,高分子化合物,2原子分子・3原子分子の分子軌道,π分子軌道とDiels-Alder反応,分子軌道と吸収スペクトル.最後に,任意のテーマによる自由研究も行った.授業後の感想には,化学に興味がわいてきたというものが多く,一応の目的は達成されたと考える.
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