研究概要 |
本研究では,「(株)広島情報シンフォニ-」の情報管理部門,ソフトウェア開発部門,データマネジメント部門における作業環境を実施調査することによって,個々の身障者の障害度及び作業状況を分析した.それを踏まえた上で,リンク解析やパイロット実験(ユーザーの満足度を十分に確認するための先行実験)を行い,キーボード代替装置やポインティングデバイス等のコンピュータ・アクセス機器の使用可能性について調査した.又,米国には「リハビリテーション法508条・電子機器アクセシビリティ」が存在するため,身障者のための電子機器が数多く開発されているが,これらの機器が日本の環境において利用可能か否かについても調査した. 続いて,身体障害者のためのコンピュータ・アクセス機器の使用を前提とした,通信システム及びデータベースシステムの高信頼性技術についての解析的・実証的研究を行った.具体的には,データベースシステにおけるチェックポインティングの自動生成機能やデータ伝送における誤り検出機能,ソフトウェアの開発・テスト段階におけるソフトウェアエラーの自動認知機能,労働者の労働時間・労働負荷制御システムの開発を行った.最終的にフィールドテスト(実利用上で支障がないことを確認するための実用実験)を行い,開発されたシステムの有効性を検証した.
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