研究分担者 |
岩田 知孝 京都大学, 防災研究所, 助手 (80211762)
久家 慶子 京都大学, 理学研究科, 助手 (50234414)
釜江 克宏 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (50161196)
篠崎 祐三 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80026236)
掘家 正則 大阪工業大学, 助教授 (80221571)
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研究概要 |
地震の発生は避けることはできないが,地震動災害は大地震がおそった場合にも致命的な災害を防ぐ耐震安全システムの研究と地震動の強さを早朝に評価、伝達するリアルタイム地震防災の研究により災害を最小限にとどめ,2次災害の拡大を防ぐことができる.本研究においては対象地域を限定して,地震学,応用地震学,建築・土木工学の研究者が共同して地震動を即時検出・評価し,その破壊力の空間的分布を高精度で予測し,災害拡大を軽減するために必要な情報を,早期に必要なユーザに伝達するシステムを構築することを最終目標とした.本年度においては,平成7年度に整理された,情報伝達システム構築のための基礎資料に基づいて,以下の研究・調査を行った. (1)地震動情報を早期に伝達するための現地集録装置である強震観測装置,特にデータ転送部分の改良,開発をおこなった.また従来有線電話回線によるデータ通信を行ってきたが,非常時の臨時強震観測を目的として携帯電話によるデータ転送を行うことのできる強震観測装置の開発を行った. (2)(1)をもとにして新たに改良,開発した地震観測装置も含めた自動地震観測,情報伝達システムの開発を行った. (3)観測波形から震源パラメータ(震源メカニズム)を自動推定する手法を開発し,既往記録に適用,その有効性を吟味した. (4)速度観測記録,地盤情報データベース等を用いて,液状化などの地盤変状を速やかに把握する手法の検討,及びその方法の兵庫県南部地震への適用を行い手法の妥当性を検討した. (5)観測記録や震源,地下構造モデルに基づいて,観測点以外の震動を速やかに推定する方法を検討した. (6)各地震動情報を公開するための手段として,電話回線を用いた方法やインターネットのホームページの活用を検討した.
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