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1997 年度 実績報告書

レーダ雨量情報を用いた短時間降雨予測と都市域の洪水予報システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 07558059
研究機関長崎大学

研究代表者

野口 正人  長崎大学, 工学部, 教授 (10026263)

研究分担者 西田 渉  長崎大学, 工学部, 助手 (20253635)
中村 武弘  長崎大学, 環境科学部, 助教授 (70039692)
井上 和也  京都大学, 防災研究所, 教授 (50026126)
キーワード短時間降雨予測 / レーダ雨量情報 / FRICSデータ / ニューラルネットワーク / 流域水管理 / 都市域での氾濫解析 / 被圧・不圧の下水道流解析 / 防災意識
研究概要

本研究は、(1)レーダ雨量情報を用いた豪雨の監視ならびにその移動予測、(2)都市化の進展を考慮した背後地流域からの流出量予測、(3)下水道網が発達した低平都市域での洪水流の予測、といった問題を一体的に取り扱う「都市域の早期洪水予報システム」を開発し、豪雨時に適切な防災・減災情報を防災機関や住民に素早く提供することができるシステムを構築することを目指して行われた。
以上のことから、(財)河川情報センター(略称:FRICS)より提供されるレーダ雨量情報をBMPファイルとして実時間に取得し、短時間降雨予測の精度向上を試みた。その結果、ニューラル・ネットワークを用いた予測手法においては、従来の実データを用いてモデル・パラメータの同定を行っておけば、現時刻までの降雨データより短時間後の降雨状況が精度良く求められることが示された。ここで、ニューラル・ネットワーク手法の利点としては、これまでに蓄積されたデータを活用してモデル自身に学習させ、予測精度を向上させ得ることが上げられる。つぎに、適切な流域の水量・水質管理を支援する立場から、降雨-流出解析を "physicallybased model"を用いて行い、モデルに含まれるパラメータの同定法について検討を行った。その結果、水量的な予測は高精度で実行が可能なことが示された。また、水質的な観点からは、流域の点源・非点源汚濁負荷の流出量予測についても検討されたが、それらの成果は地域住民の水環境問題への意識を高め、延いては、防災・減災意識の向上にも役立てられることが示された。この種の防災・減災情報を住民に有効に伝える手段の一つとして、データベース・ソフトを活用したデータ蓄積法についても検討がなされた。
最後に、下水道網が発達した都市域での氾濫流の数値シミュレーションを実行し、洪水ハザードマップの作成についても検討され、都市域の耐水ポテンシャルの向上が目論まれた。これらの情報も防災・減災情報として、画像データとしての収録が試みられた。以上の成果は、「平成9年度科学研究費補助金(基盤研究(B),(2))研究成果報告書」としてまとめられ、出版された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Xianyun Cheng & Masato Noguchi: "Exploration and Evaluation of Short-Term Rainfall Forecasting by FRICS Data" Report of Fac.of Eng.,Nagasaki Univ.27. 335-340 (1997)

  • [文献書誌] Masato Noguchi & Xianyun Cheng: "An Optimal Artificial Neural Network Architecture for Real Catchment Rainfall-Runoff Modelling" Proc.Int.Conf.Large Scale Water Resources Development in Developing Countries. MM. 23-30 (1997)

  • [文献書誌] K.Inoue,M.Takeda,and K.Toda: "Refuge Analysis under Sorm Surge Flooding in an Urban Bay Area" Proc.of the Fourth Japan-Chinese(Taipei)Joint Seminar on Natural Hezard Mitigation. 275-284 (1997)

  • [文献書誌] 野口正人: "「諫早大水害」から40年:水害の状況とその後の防災対策" 西部地区自然災害資料センターニュース(NDIC). No.18. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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