研究課題/領域番号 |
07558062
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長 照二 筑波大学, 物理学系, 教授 (80171958)
|
研究分担者 |
佐藤 恵二 セイコー電子工業, 技術本部, 開発研究員
斉藤 豊 セイコー電子工業, 技術本部, 開発課長
田中 茂利 福井工業高等専門学校, 教授, 校長 (20025240)
前沢 秀樹 文部省, 高エネルギー物理学研究所放射能実験施設, 教授 (40150015)
近藤 貴史 筑波大学, 物理学系, 講師 (70222247)
|
キーワード | X線計測器 / 半導体検出器 / 半導体X線感度 / X線感度理論 / 多層半導体検出器 / プラズマ計測器 / 放射光計測器 / 国際協力 |
研究概要 |
平成8年度は、前年度から開発してきた、新方式多層X線計測器を用いた、プラズマから輻射されるX線の、単一ショットに於ける時間・空間・エネルギー変化の同時測定性能の実証、並びに国内外に於ける研究協力を行った。即ち、 (1)筑波大のガンマ10タンデムミラーの現有設備を用いた、検出器性能の実証試験を行うために、(i)バリア部の60keVの電子、(ii)プラグ部の数keVの、また(iii)セントラルセルの約100eVの種々のエネルギー領域の電子温度計測による、本新計測器の実用性の実証を行った。この結果を、X線検出物理機構が半導体X線検出器とは異なる、NaI(TI)検出器と比較したところ、両者によい一致が得られた。このようにして、新型半導体X線検出器の出力データの解析を含めた、信頼性を確認して、その上で、プラズマから輻射されるX線の、単発現象の解析に実際に利用した。 (2)次に、(1)に続いて現在我々と国際研究協力を進めているDIII-D(米)、JET(EC)、ASDEX-U(独)のX線計測に対し、我々の提唱した半導体X線検出器新感度理論を適用し、本検出器の実機への設置、或いは設置されているX線検出器の問題点とその対策、更には性能評価と、今後のより良い計測へ向けて、本研究成果に基づく提言等を行った。特に検出器の性能評価結果は、米国物理学会等に報告した。 (3)更に、計測されたプラズマ現象の物理解釈を通じて、開発した検出器を、今後更にどう改善し、どの物理現象解明に用いるか等、体系的・学術的に研究・検討を行なう。
|