研究課題/領域番号 |
07558063
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
三重野 哲 静岡大学, 理学部, 助教授 (50173993)
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研究分担者 |
井上 英明 (株)大亜真空, 装置開発推進部, 部長
浅野 勉 静岡大学, 理学部, 教授 (10021940)
櫻井 厚 静岡大学, 理学部, 助教授 (70021938)
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キーワード | フラーレン / アーク放電 / 連続自動合成 / 塊状炭素 / 自己組織化 / C_<60> |
研究概要 |
1.塊状炭素導入型フラーレン連続合成装置の反応容器を分割型から一体型に改良し、高温反応にも耐えられる構造とした。 2.回転弾倉型炭素原料導入機構を開発し、炭素原料の連続投入を可能とした。 3.新規に導入したクロマトグラフ分析装置を用いた測定より、JxBアークジェット放電を用いると、通常の合成に比べてC_<76>、C_<78>、C_<82>、C_<84>等の高次フラーレンの相対含有率が非常に増大することが分かった。これは、非熱平衡気相化学反応により、立体炭素分子の合成・アニールがより効率的に行われる為であると予想される。 4.金属入り炭素原料を用いた合成によりLa内包フラーレンが効率的に合成できることが分かった。クロマトグラフの分析によりLaC_<82>分子は安定であり、容易に分離抽出できることがわかった。LaC_<60>やLaC_<70>がC_<60>、C_<70>と同程度の割合で合成されることが明らかになった。これらの分子を単離抽出できれば、非常に大きな成果となるため、現在研究中である。 5.現在、40時間の自動放電で約450gの煤を合成できる。その時のC_<60>生産率は約0.7g/hrである。また、LaC_<82>分子の生産率は約3.5mg/hrに見積られる。これらの生産率はまだ目標値(C_<60>を20g/hr、LaC_<82>を0.2g/hrで合成)に達していないので、来年度中に達成できるように研究をすすめる予定である。
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