研究課題/領域番号 |
07558068
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 正治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00010976)
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研究分担者 |
倉門 雅彦 新日本製鐵(株), 主任研究員
片桐 政樹 日本原子力研究所, 主任研究員
坂本 勲 工業技術院, 電子技術総合研究所, 主任研究員
五十棲 泰人 京都大学, 化学研究所, 助教授 (50027603)
石橋 健二 九州大学, 工学部, 教授 (00159766)
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キーワード | ジョセフソン接合素子 / 超伝導 / エックス線検出器 |
研究概要 |
今年度は、最初の年であるので、超伝導を用いた放射線検出器に関する国内外の現状の調査とともに、本研究で目標とする試作品の設計仕様を決定した。 設計仕様については、3回の全体会合で主要パラメータを検討し、素子はNb/Al-AlO_2-Al/Nb STJとし、200-500ミクロン角で5.9KeVエックス線に対し、効率50%以上、分解能40eVに設定した。冷却は、3He吸着型クライオスタットで350mk以下とし、冷却FET型の前置増幅器およびADC(いずれも電池駆動)を採用し、ディジタル信号処理も利用する。測定可能エネルギーは100イクロンBe膜の窓で、300eV-20KeV、メッシュ入り20ミクロンのBe窓で数十eVからとする。 また、約60名の国内研究者による「超伝導放射線検出器の開発」に関する研究会を日本原子力研究所の先端基礎研究センターの基礎科学セミナーと共同で開催した。(平成7年11月20日、原研富国ビル14階第3会議室)。この研究会では、本グループの設計仕様を紹介するとともに、この検出器の利用につき、宇宙、放射光、素粒子物理の各分野などから検討された。本研究会の報告書は、JAERI-レポートとして刊行され配布される予定である。 更に、九大および原研で試作されている超伝導検出器については、性能検討の一環として、高エネルギー物理学研究所の放射光施設にて適用性の実験を実施した。その結果、雑音成分の増加が観測され、応用上は、雑音低減化が重要であるとの成果を得た。この結果は設計仕様の検討プロセスで考慮されている。
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