研究課題/領域番号 |
07558072
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
犬竹 正明 東北大学, 工学部, 教授 (90023738)
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研究分担者 |
市村 真 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (10151482)
服部 邦彦 東北大学, 工学部, 助手 (90261578)
安藤 晃 東北大学, 工学部, 助教授 (90182998)
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キーワード | 高密度プラズマ源 / MPDアークジェット / 電磁流体現象 / MHD / 飛行時間型中性粒子エネルギー分析器 / マッハプローブ |
研究概要 |
本研究の目的である大口径・大容量・高エンタルピーの高密度プラズマ源を用いた電磁流体工学試験装置を開発するため、平成8年度は、直線型磁場発生装置に取り付けたMPDアークジェット高密度プラズマ源により生成さらたプラズマの基礎的特性を各種計測器によって測定し、本実験装置の性能及び特性の測定を行った。 放電時間約1msの間、順定常的に生成した高密度プラズマを直線型真空容器(内径80cm、全長300cm)に入射し、生成されたプラズマの各種パラメータを調べた。中心磁場強度0.2kG時では中心電子密度7x10^<13>cm^<-3>、電子温度5eVのプラズマが得られている。このプラズマは中心軸方向に流れを持つためこの流速とプラズマのイオン温度を飛行時間型中性粒子エネルギー分析器(TOF)により測定した。その結果、流速は40〜70km/sであり、イオン温度は5〜10eV程度であった。TOFによりこのような低イオン温度を精度よく測定できた例はなく、また流速測定への応用は初めての成果である。 一方、静電プローブを改良したマッハプローブを用いてプラズマの流速の測定を同時に行い、TOFによる測定結果との比較を行ったところ両者の測定結果は良い一致を示した。マッハ数を評価するとイオン音速に対するマッハ数は2〜3であり、超音速領域のプラズマ流が生成されていることがあきらかとなった。 現在、より正確なイオン温度及び流速測定のために分光器を整備中であり、上記結果との比較検討を行っていく。これらの結果をふまえて今後電磁流体波などの励起実験において大規模な電磁流体現象の観測や、核融合装置のダイバータ部を模擬する高速ガスボックスを用いた高エンタルピー流とガスとの相互作用の研究などを行っていく。
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