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1996 年度 実績報告書

水資源の有効利用のための簡易ナノろ過・逆浸透膜分離プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 07558084
研究機関東京大学

研究代表者

山本 和夫  東京大学, 環境安全研究センター, 教授 (60143393)

研究分担者 浦瀬 太郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60272366)
神山 義康  日東電工(株), メンブレン事業部, 開発センター長
中尾 真一  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00155665)
大垣 眞一郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20005549)
キーワードナノろ過 / 逆浸透法 / 地下水 / 下水再利用 / 水資源 / 水処理
研究概要

ナノろ過膜の分離機構としては、ふるい(サイズ)効果、荷電効果、膜との親和性の3つの主要なメカニズムが考えられる。環境中の物質のナノろ過で問題となる各種の汚染物質についてどの効果がどのくらい影響を及ぼしているのかを、検討した。Extended Nernst Planck式では説明できない硝酸イオンと塩化物イオンなど、1価イオン相互の阻止率の差について、膜/液界面での分配係数を別に定めることにより硝酸性窒素の阻止現象を良好に記述することができた。また、リン酸イオンの透過についても理論的な解明を行った。
微量有機化合物については、溶質サイズと阻止特性の解析をおこなった。フェノール系の物質は、そのサイズに比較して特異的に阻止率が低いことを明らかにした。重金属については、阻止のモデル化を検討中で6価のクロムと硫酸イオン、5価のヒ素とリン酸イオンのナノろ過膜での挙動が同じであることを明らかにした。
高圧逆浸透の解析では、2種のNF膜について、高圧、高濃度下でのNaCl阻止性能、膜透過流束を測定し、輸送方程式の基づいて膜性能を定量化した。この結果と、昨年度評価した膜性能とを用いて、高回収率海水淡水化プロセスのシミュレーションを行った。
地下水の処理、浸出水の処理にナノろ過膜を用いた場合のフラックス、阻止率などを測定した。1気圧の低圧運転でも90%の脱塩率と0.2m/dのフラックスを得ることができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ratanatamuskul,C.et al.: "Effect of operating conditions on rejection of anionic pollutants in the water environment by nanofiltration especially in very low pressure range" Water Science and Techmology. 34(9). 149-156 (1996)

  • [文献書誌] 中尾真一: "高回収率逆浸透法海水淡水化の提案" 日本海水学会誌. 50. 406-412 (1996)

  • [文献書誌] 江川 健 ら: "ナノろ過膜による高濃度廃水の処理時における有機物と窒素の阻止特性" 土木学会年次学術講演会. 51,VII. 180-181 (1996)

  • [文献書誌] 浦瀬 太郎 ら: "低圧ナノろ過法による地下水溶存物質の除去性能評価" 土木学会年次学術講演会. 51,VII. 182-183 (1996)

  • [文献書誌] 浦瀬 太郎 ら: "廃棄物処分場浸出水中の微量汚染物質のナノろ過プロセスでの挙動" 環境工学研究フォーラム講演集. 45-47 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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