研究分担者 |
岡本 良夫 千葉工業大学, 電気工学科, 助教授 (20152358)
本間 生夫 昭和大学, 医学部, 教授 (20057079)
中島 祥夫 千葉大学, 医学部, 教授 (60092079)
本間 三郎 明治鍼灸大学, 大学院, 研究科長 (70009075)
西条 寿夫 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (00189284)
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研究概要 |
従来の脳内双極子追跡法では,頭部形状ならびに電極の位置測定に,64chのセンサーを有する頭部測定用ヘルメットを用いており,測定が煩雑であるなどの問題点があった。本年度は,この問題点を克服するため,軽量で取扱いが簡便な超音波頭部実形状測定装置を開発した。 I.超音波頭部実形状測定装置の開発 超音波位置検出センサーを用いて頭部形状ならびに電極の位置を計測する超音波頭部実形状測定装置,および計測データから形状を再構築するソフトウエアを開発・作製した。本装置では,超音波センサーの先端部を頭皮上の各部位に置き,その頭皮の位置を三次元的に測定して,ラップトップコンピューター上で頭部実形状モデル(頭皮モデル)を再構築する。この頭皮モデルは,OM-lineおよびNasionの位置座標を基準にして脳定位的に形状を再構築しているので,MRIおよびCT画像のOM-lineおよびNasionを基準にして3次元MRIおよびCT画像上に直接スーパーインポーズ可能である。さらに,このラップトップコンピューターと昨年度に導入した並列コンピューターをイーサネットで接続して,これら超音波頭部実形状測定装置による頭皮モデルをCT画像より作製した頭蓋骨,脳脊髄液,および脳モデル上に脳定位的に重ね合わせることにより,4層3次元再構築頭部モデルを作製し,並列コンピューター上に表示するソフトウエアを開発した。その結果,従来用いていた頭部形状測定用ヘルメットが不要になり,脳波計さえあれば何処でもデータを取得可能になった。 II.神経生理学的研究 インターネットにより,富山医薬大,千葉大,昭和大,および中央電子(株)のそれぞれ現有のコンピューターを接続し,昨年度に導入した並列コンピューターを各大学および中央電子(株)で使用できるようにした。現在,各大学で,ヒトおよび動物の癲癇性脳波あるいは誘発電位を記録し,実際に本装置を用いて双極子を推定することにより,実用レベルの問題点を検討中である。
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