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1996 年度 実績報告書

ケージド化合物励起用UV照射・調光装置の開発的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07558112
応募区分試験
研究機関大阪大学

研究代表者

倉橋 隆  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90225251)

研究分担者 金子 章道  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051491)
キーワードケージド化合物 / cAMP / イオンチャネル / パッチクランプ / UV照射 / 嗅細胞 / 網膜 / コンピュータプログラム
研究概要

生体から取り出した単一神経細胞(嗅感覚細胞)にパッチクランプ法を適用し、ケージドcAMPを導入し、細胞内cAMP放出に伴う膜電流を記録する系を確立することに成功した。ケージドcAMPの光分解過程を定量的に制御するために、ウェッジフィルタを利用してUV光源の光量を2logunitの範囲で約700ステップで変化させる装置を開発した。また、電気生理実験の制御とともに、これらすべての駆動系を単一コンピュータで制御するプログラムを作成し、この実験システムを利用して、嗅細胞における匂い順応のメカニズムを決定することに成功した。分子レベルでは、匂い情報が電気信号へ変換される過程は細胞内cAMPによって仲介され、cAMPは細胞膜の陽イオンチャネルを開くことによって細胞を電気的に興奮させる。嗅細胞は、応答中に細胞内カルシウムイオン濃度が増大すると、負のフィードバックによってチャネルが閉じ、嗅細胞は応答しなくなる。今回の、システムを用いることによりCaフィードバックが、一連の情報変換システムのどの部分に作用しているかを特定することができた。匂い物質に対する応答とケージドcAMPに対する応答は、同様の順応現象を示したので、CaのフィードバックサイトはcAMP合成酵素(アデニレートシクラーゼ)よりも下流部分に存在することが示され、また、cAMP分解酵素(PDE)の活性は順応状況でも影響を受けなかったので、細胞内CaがcAMP作動制チャネルに負に作用して、匂いに対する順応を制御していると結論した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kurahashi T & Menini A: "Mechanism of Odorant adaptation in the afactry receptor cell" Nature. 385. 725-729 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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