研究課題/領域番号 |
07558117
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | (財)実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
大西 保行 財団法人実験動物中央研究所, 腫瘍研究室, 室長 (70201382)
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研究分担者 |
鈴木 修三 財団法人実験動物中央研究所, 前臨床研究部, 主任研究員 (80113439)
谷岡 功邦 財団法人実験動物中央研究所, 霊長類研究室, 室長 (10072406)
杉山 雄一 東京大学, 薬学部, 教授 (80090471)
稲葉 実 (財)癌研究会, 癌研究所, 主任研究員 (60085636)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | トキシコキネティクス / ファーマコキネティクス / 抗癌剤 / I型薬剤 / サル / ヒト / ヌードマウス / ヒト癌 |
研究概要 |
新規抗癌剤の臨床効果の予測は難しく、動物実験で著しい効果を示しながら臨床的には抗腫瘍効果が得られず脱落する薬剤が少なくない。この原因としては、動物実験における最大耐量を基準とした成績がヒト臨床でのそれを過大に評価していることが指摘できる。そこで、この壁を打破するには、ヒトで到達できる血中レベルを前臨床試験段階で予測し、それに基づいて設定した投与量でヒト腫瘍に対する前臨床試験を行うことが不可欠であろう。我々は、cell cycle phase-nospecificな作用モードを示すI型薬剤はAUC(薬剤濃度・時間)に依存した効果を示すことを報告してきた。本研究では、「I型薬剤では、ヒトとサルに各々の最大耐量を投与したときのAUCは近似する」との作業仮説を立て、サルを用いたトキシコキネティクス試験からヒト臨床での最大AUCが予測できるかを検証した。初年度の検討では、DDPについてこの仮説が成立することを例証した。第二年度は、MMC、VP-16、ADR、CPMおよびACNUのI型抗癌剤をエントリ-した。最終年度は、SM5887の検討を行うとともに、これまでの成績を総合的に評価した。検討した7剤のサルの最大耐量でのAUC値(AUCmax)が得られ、これらのデータを複数の文献から引用したヒトでのAUCmaxと比較したところ、ほぼ合致するものであった。いっぽう、マウスでのAUCmaxも実験的に求めたが、これらの値はヒトでのそれらより数倍高いものであった。また、II抗癌剤である塩酸イリノテカンの検討も行ったが、予想されたごとく上記の作業仮説に当てはまるような成績は得られなかった。
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