研究課題/領域番号 |
07558120
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮城 光信 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90006263)
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研究分担者 |
本郷 晃史 日立電線, アドバンスリサーチセンタ, 研究リーダー
加藤 祐次 北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (50261582)
原 啓明 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60005296)
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10241530)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 赤外中空導波路 / 誘電体内装導波路 / 生体医療光学 / レーザー / 赤外ファイバ |
研究概要 |
本研究は歯科治療において従来の高速回転のドリルに代わって、エルビウムヤグレーザ光を用い、痛みのない治療システムを構築することを目的としている。このために、歯科無痛治療に要求されるフレキシブル伝送装置および固定曲り伝送装置、照明光伝送装置など、あらゆるタイプの光伝送装置を有機樹脂を内装した銀中空ガラス導波路を用いて実現することを目指した。本研究の特徴は、構造的にも安定であり大きな光エネルギーあるいは電力を伝送でき、かつ長期信頼性もあるという中空導波路を実現することにある。 本研究により得られたおもな研究成果は以下の通りである。 1.エルビウムヤグレーザ光用ガラス中空導波路の低損失化 石英ガラスキャピラリチューブ内に銀鏡反応を用いて銀を成膜し、次に送腋コート法により、ポリイミド膜をコートすることによって中空ガラス導波路を制作する技術を確立した。エルビウムヤグレーザ光の伝送実験を行った結果、数100mJのエネルギーを伝送することができることが証明された。また、損失も0.3dB/m以下となることも示した。2.伝送システム用付加デバイスの開発 レーザ光を導波路へ光を効率よく入射させるためのレンズ付きテ-パ素子型入射結合装置を開発した。また、導波路から出射するビームを均一化するホモジナイザを、赤外ファイバを利用することにより実現した。3.エルビウムヤグレーザ光用中空導波路の実用化試験 伝送装置の実用化のために、歯科治療器メーカと協力し、低損失化を含め実用化に伴う諸問題を明らかにし、その解決のための検討を行った。内径700μm、長さ1.2mのポリイミド内装銀中空導波路を用いて動物実験を行い、無痛治療として良好な結果を得た。
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