研究課題/領域番号 |
07558133
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
矢田 豊隆 川崎医科大学, 医学部, 助手 (00210279)
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研究分担者 |
山森 伸二 日本光電工業(株), R&Dセンター, 課長(研究職)
後藤 真己 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助教授 (50148699)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 講師 (10152365)
辻岡 克彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30163801)
梶谷 文彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70029114)
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キーワード | 蛍光高速度生体顕微鏡 / 心内膜側微小血管 / 冠細動脈血流 / マイクロスフェア / ニオビウム |
研究概要 |
開発した装置は可視光を利用して5msecで撮像が可能なCCD素子を内蔵するシステムで、ニードルの周囲に光源用ライトガイドを有する。ニードル型レンズを用いて心内膜側微小血管へのアプローチを可能とした。麻酔開胸犬を用いて左心耳を通して左心室内にニードルを導き、心内膜側冠細動脈の画像をとらえた後、対角枝より可視光で明るい散乱光が得られるマーカー用マイクロスフェア(直径15mm、比重1.32、ニオビウム微粒子を含有)を冠注した。冠細動脈中の個々のマイクロスフェアを1フレーム毎に可視光でとらえ、心内膜側の冠細動脈血流の可視化に成功した。光マ-カの軌道を見ると、心拡張期を通して速い流れを示し、収縮期には後戻り(逆流)を示す血流ベクトルイメージが得られた。分枝を越えて後戻りした光マ-カは、次の拡張期にはしばしば他の分枝の方へ流れ去る現象がみられた。また、分枝のflow divider部でしばらく滞るマ-カも認められた。本システムは観察に可視光を使用するため生体に与える悪影響が少なく実用的な流れの可視化が容易であり、心内膜側微小血管の血流動態を評価する上で、有用と思われた。
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