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1995 年度 実績報告書

初人者教師の力量形成を支援するデスクトップビデオ編集による授業ビデオ教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07558145
研究種目

試験研究(B)

研究機関埼玉大学

研究代表者

片平 克弘  埼玉大学, 教育学部, 助教授 (70214327)

研究分担者 益子 典文  鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (10219321)
宮本 友弘  放送教育開発センター, 研究開発部, 助手 (90280552)
芝崎 順司  放送教育開発センター, 研究開発部, 助手 (60270427)
福井 康雄  放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (70270428)
キーワード教師教育 / 映像教材 / デスクトップビデオ(DTV) / 教師の力量形成 / 初人者教育 / ノンリニア編集 / 編集システム / 映像編集
研究概要

本研究は,パソコンを利用した新たな映像教材制作環境であるデスクトップビデオを用い,初人者向け教師教育用映像教材の開発・制作を行うことを目的としている。本年度は,教師の力量の問題およびデスクトップビデオ編集の基礎的事項について検討した。
教師の力量研究については,教職経験が豊富な授業者(15年程度)と,教職経験が未熟な授業者(教育実習生)の算数の授業の違いを比較し,学部生対象のビデオ教材を制作するために必要な情報について検討した。その結果,次のような知見が得られた。第一は,初心者は授業を設計・実施するための知識が未熟であるため, 彼らに授業の設計・意志決定場面を理解さてることは困難であること。第二は,授業経験者が授業の評価に使う言葉は多義的であること。特に,特徴的なことは,ある授業場面に対する評価よりも,授業全体に対する評価を多義的な言葉で表現することである。このような知見から,今後,授業場面で使われる個々の技能を学習させるよりも,どのようにすれば「理解」することができるかを支援することが重要になってくると考えられる。また,授業場面の評価のために使われる多義的な「言葉」の構造の分析は今後の課題である。
デスクトップビデオ編集システムについては,今年度は特にノンリニア編集の可能性に焦点を当て教育工学,および,認知心理学の観点から評価・検討を行った。その結果,次のことが明らかになった。
・本システムによって,映像一般の制作現場で示唆されてきたことと同様に,映像教材開発においてもそのプロセスが効率化される。また,授業場面の映像教材を教授・学習の有機的な単位で組み替えることが容易になり,教師の力量性を構成する各要因に応じて,マクロな視点で同一授業をさまざまに映像教材化できる。
・素材映像のあるフレームを静止画としてマルチウインドウでカタログ化する本システムのユーザー・インターフェースは静止画として提示するフレームが素材の発端部である方がその他の部分であるよりも効果的に機能する。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 片平 克弘: "デスクトップビデオ(DTV)による映像編集" CBI研究会研究報告. (印刷中). (1996)

  • [文献書誌] 宮本友弘 他3名: "映像教材の開発・制作におけるデジタル・ノンリニア編集システムの可能性の検討" 日本教育工学会研究報告集. JET95-5. 31-36 (1995)

  • [文献書誌] 芝崎順司・宮本友弘: "教師教育教材の制作と評価分析(1),(2)" 日本教材学会年報. 7(印刷中). (1996)

  • [文献書誌] 宮本友弘: "静止画ストーリーの理解における提示画情報の影響" 放送教育開発センター研究紀要. 13(印刷中). (1996)

  • [文献書誌] 益子典文: "学校数学における非ルーチン問題の特性に関する一考察" 鳴門教育大学研究紀要(教育科学編). 11(印刷中). (1996)

  • [文献書誌] 益子典文: "初等代数の問題解決過程における推論スキーマの役割-数学的概念に基づく推論スキーマ-" 科学教育研究. 19. 1-11 (1996)

  • [文献書誌] 中山・稲垣・片平 他5名: "子どもの学びを探る-知の多様な表現を基底にした教室をめざして-(翻訳)" 東洋館, 239 (1995)

  • [文献書誌] 片平 克弘 他9名: "新学校教育全集28「学校の教育研究:高等学校における教育研究の事例」" ぎょうせい, 306 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2015-05-21  

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