研究分担者 |
金子 邦彦 九州大学, 工学部, 助手 (50274494)
黒木 進 九州大学, 工学部, 助手 (20225288)
天野 浩文 九州大学, 大型計算機センター, 助教授 (80231992)
吉田 紀彦 九州大学, 工学部, 助教授 (00182775)
谷口 倫一郎 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (20136550)
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研究概要 |
本年度は以下の3つの項目について研究を行った。 (1)マルチメディア4次元データベースの基盤システムを開発した.グラフィクスワークステーションと通常のワークステーションという2つの異種システムからなるワークステーションクラスタでデータベースを運用するために分散データベースサーバをグラフィクスワークステーションに移植した。このデータベースサーバはメソッドシッピング機能を持っており,これを用いて複数サイト間の負荷分散や協調・並列処理を効率的に行うことができるようになった. (2)4次元データベースの空間データモデルとアクセスメソッドを研究した.従来から,地理データやCADデータなど応用領域ごとに異なる表現法を持つ空間データが定義されてきた.本研究ではこれらの表現を統一して扱うための道具として組み合わせ位相幾何学の方法に着目した.本研究では空間的なオブジェクトとして多面体を考えているので,組み合わせ位相幾何学を用いると空間的なオブジェクトは単体複体として表現される.このような空間オブジェクトを表現するためのデータモデルとそのアクセスメソッドを設計した. (3)ビデオデータの意味的構造の抽出に関する基礎研究を行った.ビデオデータは,カット(時間的に連続するひとまとまりのフレームの系列)の順序付き集合として考えることができる.本研究では,ビデオデータをカットに分解することにより,ビデオデータの意味的な構造を時間的な側面から解析し,その構造を記述する.本研究で開発したカット点(カットとカットの境界)検出アルゴリズムはビデオデータのMPEG圧縮法の特性だけを利用し,両像認識を利用しない.そのため効率的なカット点の検出が可能である。
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