研究課題/領域番号 |
07558172
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村本 嘉雄 京都大学, 工学研究科, 教授 (50027223)
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研究分担者 |
長田 信寿 京都大学, 工学研究科, 助手 (50273462)
多田 彰秀 西松建設, 技術研究所, 主任研究員
戸田 圭一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70273521)
細田 尚 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10165558)
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キーワード | 洪水災害 / 地下河川 / 水理シミュレーション / 開水路流れ / 管路流れ |
研究概要 |
平成8年度は、前年度に開発され、実験結果を用いて検証された管路・開水路流れ共存状態を考慮した非定常流解析モデルを活用し、大深度地下河川での洪水流入初期における下流端縦抗における水位上昇速度と設計条件(管路直径、管路長さ、路床勾配、縦抗面積、流入流量、洪水継続時間)の関係を検討した。これは、縦抗水位上昇速度が排水ポンプ場を設計する際に重要なパラメータとなるためである。地下河川の設計パラメータを変化させて数多くの数値シミュレーションを行ない、その結果を整理し、縦抗水位上昇速度とその他の無次元水理パラメータの関係を図示することで、実際の地下河川の設計に利用できるようにした。 また、上述の管路・開水路流れ共存状態を考慮した非定常流解析モデルを改良し、地表流と地下水路流の相互作用をモデルに取り入れた数値モデルを作成した。すなわち、縦抗やマンホールを通じた下水道網などの地下水路系とと地表との流れの行き来を詳細に考慮する数値モデルを開発し、河川氾濫水の地下水路への侵入と逆の地下水路から地表ヘの浸水を高精度に考慮可能とした。これにより、地表の詳細な洪水氾濫解析モデルと本研究で開発した地下水路のモデルを接合することができ、高精度の都市雨水排除モデルを構築することが可能となった。 さらに、地下河川が満管状態になったときに運用上問題となる、管路流への混入空気泡の挙動に関して、流入縦抗から侵入した空気泡の挙動と拡散特性を中心に通水能を阻害する要因を実験的に検討した。
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