研究課題/領域番号 |
07558177
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菅井 秀郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (40005517)
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研究分担者 |
中村 圭二 名古屋大学, 工学部, 講師 (20227888)
豊田 浩孝 名古屋大学, 工学部, 講師 (70207653)
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キーワード | リチウム / 低Z材コーティング / 水素リサイクリング / 壁排気 / 水素脱離 / 昇温脱離 / プラズマ・壁相互作用 / 水素化リチウム |
研究概要 |
リチウム膜を真空蒸着した後に水素プラズマにさらすと、リチウム膜中に水素が大量に吸収される。この吸収は、リチウム原子一個について水素原子一個の割合で起こるので、全吸収量はリチウム膜の表面積と厚さに比例し、容易に水素の排気能力を大きく設定することができる。今年度の研究から得られた新しい知見は以下の通りである。 1.リチウム膜中における水素の存在状態 過去に行われてきた研究によってリチウム膜は水素プラズマにさらすことによって水素を1:1の割合まで吸収することがすでにわかっている。そこで膜中における水素の状態を調べた結果、水素化リチウムを形成していると思われる。 2.H_2O吸収による水素脱離特性変化 H_2Oを吸収したリチウム膜は膜質が変化してしまい、低温で水素脱離を起こす。しかしこの水素は水素放電によるものではなく、吸収したH_2Oによるものであることから、H_2Oを吸収したリチウム膜は水素放電にさらしても水素を吸収しにくくなる。 3.リチウムによるグラファイトスパッタ抑制 リチウムコーティングによってグラファイトの化学スパッタ、物理スパッタを共に抑制できることが示された。しかし、その詳細な機構解明は今後の課題として残される。 4.リチウムボロハイドライド(LiBH_4)の放電分解によってLi/B膜を作ることができた。またこの膜と水素プラズマ・酸素プラズマとの反応性を調べたところ、水素・酸素をよく吸収することがわかった。
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