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1996 年度 実績報告書

固液界面における微量物質存在化学状態の量子ビーム利用分析

研究課題

研究課題/領域番号 07558182
応募区分試験
研究機関東京大学

研究代表者

田中 知  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10114547)

研究分担者 塚本 政樹  電力中央研究所, 人工バリアチーム, 主任研究員
等々力 賢  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10270886)
米岡 俊明  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40013221)
長崎 晋也  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20240723)
寺井 隆幸  東京大学, 工学部, 助教授 (90175472)
キーワード固液界面 / 赤外分光分析 / ネオジム / フミン酸 / カルボキシル基 / 可視分光分析
研究概要

高レベル放射性廃棄物の地層処分安全評価をおこなう上で、吸着、錯体形成、コロイド、沈殿、鉱物化などの放射性核種の地球化学的挙動を解明することは不可欠である。とりわけ、放射性核種の中でもアクチニド元素と有機物との錯体形成反応メカニズムを解明することが重要課題と認識されている。地下水中の有機物としては、フミン酸が典型的な例であり、フミン酸を用いた研究が数多くおこなわれている。しかし、フミン酸は、採取された地下水ごとに構造が異なりまた構造自体も非常に複雑であるなどの特徴をもっている。このため、フミン酸のモデル物質としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸が採用されて、モデル化の研究などが盛んになりつつある。しかし、実際のフミン酸にはベンゼン環とフェニル基があり、その影響を考慮しなければならない。
本研究では、ポリアクリル酸としてEDTA、ベンゼン環を有する有機物としてサリチル酸、フタル酸を用いて、アクチニドの模擬物質であるネオジムとの相互作用を可視光分光分析、赤外分光分析により測定した。赤外分光分析の結果、3種類の有機物ともにカルボキシル基が錯体形成反応に寄与しており、ネオジムとの錯体形成にともなう新しい赤外活性な振動のピークが得られた。また、可視光分光分析の結果、EDTAとの錯体形成においてはネオジムの電子励起準位は大きく摂動を受けるのに対して、ベンゼン環系の有機物の場合、あまり摂動を受けないことがわかった。これにより、フミン酸によるネオジムの電子準位がどれだけ摂動を受けるかを明らかにすることで、フミン酸のモデル物質としてどのような有機物が良いかがわかるようになる。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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