研究課題/領域番号 |
07558191
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
須藤 滋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50142302)
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研究分担者 |
山田 弘司 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (20200735)
後藤 修一 (株)東理社, 技術部, 課長
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キーワード | 水素同位体固化ペレット / パイプガン / 繰り返しペレット射出 / 銅網ブロック |
研究概要 |
繰り返しパイプガンペレット射出装置の開発を進めているが、適切な納期と価格で高純度ポーラス状銅を入手することが難しく、40メッシュ(1インチあたりの網目数を表す単位)程度の銅網を20枚程度重ねて機械プレスし、銅網ブロックを作製してポーラス状銅と同じ機能を持たせた。極低温下で数種類の実験を行って、十分に所定のペレットを作成できることを実証した。これにより高繰り返しパイプガンペレット射出装置の最も重要な部分が比較的簡易に作製できることを実証した点で実用上意義深い。さらに、今回新しく導入した実験架台の上に観測チェンバー及びペレットガイド装置を装着して、ペレット生成射出実験を行った。銅網ブロック中で水素ガスが液化し、液状でペレット生成部に浸出した後、固化させる液体モードでの生成射出を行った。このモードは水素ガスの加圧圧力を比較的低くできるため、熱制御が容易である。今回新しく導入したパルス遅延装置リターダーにより高速フラッシュ光源の発光タイミング調整を行って、ペレット形状をCCDカメラで連続ビデオ撮影したところ、ペレットの長さはその径に比べて若干長いが、正常な状態のペレットが繰り返し射出されていることが確認された。ペレットの速度は0.8-1.2km/sである。準連続性を示すために250個のペレットを10-34秒の間隔で射出し、画像データをデジタル化して今回新しく導入した大容量のハードディスクに保存し、画像解析を行った。最短間隔は10-20秒程度となっている。この結果は従来のパイプガン方式の繰り返し射出性能を10倍以上改善しており、画期的なものである。基本的にはこれ等のプロセス全体が現状では手動運転なので、今後自動化を図れば、さらに短縮が可能と考えられる。これらの成果を平成8年9月リスボンで開かれた第18回国際核融合技術シンポジウム(SOFT)でも発表し、国際的にも関心を寄せられている。
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