研究課題/領域番号 |
07558192
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小池 勲夫 東京大学, 海洋研究所, 教授 (30107453)
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研究分担者 |
中村 哲也 日油技研(株), 研究開発部, 研究員
小川 浩史 東京大学, 海洋研究所, 助手 (50260518)
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キーワード | 海洋表層 / 栄養塩 / 分析自動化 / 環境モニター / 硝酸イオン / 亜硝酸イオン |
研究概要 |
本研究は海洋表層での時系列的な変動が特に重要であることが認識されながら、センサーの開発が遅れていたため、自動化例の乏しい栄養塩類のモニター手法を確立する事を目的としている。本年度は、栄養塩(硝酸、アンモニア、リン酸)の分析自動化の為の手法、およびこの手法を組み込んだモジュールの設計・開発に関する研究を行った。分析のソフトウエアーで重要なのは、使用する試薬および標準液の安定化でありさらには安定した光学系と反応を安定に進めるポンプシステムの組み合わせである。これらの点を東大・海洋研の小池及び小川で分担して検討を進め、全体のシステム化及び分析モジュールの試作・改良を海洋観測機器の開発で長年の経験を持つ、日油技研(株)の中村が分担した。海洋表層での栄養塩類の中で硝酸イオンの測定が現在最も必要とされているので、1-50マイクロモル範囲で測定可能な自動モニターの確立を当面の目標とした。硝酸イオンの場合は還元カラムを用いて、硝酸イオンを亜硝酸イオンに還元し、亜硝酸イオンとして比色する手法を採用したため手順が他の栄養塩に比べて複雑である。又既知濃度のスタンダードによる検量線や、定量ポンプを用いたシクエンスに技術的な問題があったが、現在、自動的に約2-3週間機能する硝酸イオンモニターのシステムがほぼ出来上り、予備的なフィールド実験が行われている。今後このシステムしての安定性や精度を実験室での検討とフィールド実験を繰り返すことで高める必要がある。
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