研究課題/領域番号 |
07558193
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
秋元 肇 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50101043)
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研究分担者 |
川崎 雅嗣 日本分光株式会社, 第一技術, 主任研究員
梶井 克純 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40211156)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 大気微量成分 / 液化空気 / クライオスタット / 赤外スペクトル / 一酸化炭素 / メタン |
研究概要 |
1.液体空気フーリエ赤外分光法によるメタン等温室効果気体の分析法の開発を行った。測定原理としてはフーリエ赤外分光光度計の赤外光を液体空気試料用クライオスタットに導入し、クライオスタット内の工学パイプに液化空気を流通させながら、その赤外吸収スペクトルを測定する方式を採用した。液体空気試料用の分光クライオスタットは、小型ヘリウム冷凍機式試料ガス液化ユニット、低温光学パイプ、熱シールド用液体窒素容器、および凍結防止用の加熱温度コントローラーからなっている。小型ヘリウム冷凍機は30Wのものを使用し、冷凍機内部で液化された液化試料は内径3mm、長さ300mmの金コートされた光学パイプに導入する設計となっている。分光用クライオスタットおよびフーリエ変換赤外分光光度計とは中間光学系を介して、光学的に結合された。 2.本設計に基づいて製作された分光用クライオスタットに野外空気を100cc/minで導入することによって、液化空気の赤外スペクトルが得られた。得られたスペクトルにはH2Oの他、二酸化炭素とメタン、一酸化炭素が観測され、これらの大気微量成分の同時観測が可能であることが分かった。CH4および一酸化炭素の標準ガスを発生させ、得られた吸収強度とバックグランドノイズから測定感度の推定を行った。実験条件として分解能1cm^<-1>、積算回数32回を用いたときの推定感度はCO(2140cm^<-1>)で35ppb、CH4(1305cm^<-1>)で23ppbであり、大気試料に対して十分な感度を有することが分かった。 3.本測定法の問題点は、液化試料の安定性が乏しい点にあり、今後さらにクライオスタット光学系を改良することにより温度安定性を高める必要がある。
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