研究課題
1.測定地点の群落上における上下のサンプルガスを一定時間毎に自動的に切り替え、これを高分解能CO2/H2O分析計に流入させる装置を、(有)メテオ電子計測の協力を得て開発した。この装置には、サンプルガスの切替機能とともに、高精度でCO2/H2O分析計からの上下濃度差信号を計算処理し、上側のサンプルガス濃度と上下濃度差の電圧出力を切れ目なく発生させる機能もある。さらに、CO2ゼロおよびスパンチェックを自動的に行う機能もある。この装置によって、CO2フラックス計測に必要な上下濃度差信号を切れ目なくデータロガーに供給できることになり、CO2フラックス長期自動的モニタリングのシステム化が完成した。2.一日1回行った高分解能CO2/H2O分析計のCO2ゼロおよびスパンチェック時のゼロ値およびスパン値をもとに、その日の全データのゼロおよびスパン補正を施す処理ソフト開発を行った。また、回収した炭酸ガス交換量計測データの演算処理ソフト開発も行った。これにより、データ回収後、すぐに計算処理とCRT上への作図が可能になった。この作図処理ソフトにより、データの良否点検およびセンサ故障点検が容易にできるようになった。3.各研究機関が各地点でのシステムの運用試験を担当し、モニタリングネットを形成した。構築したモニタリングシステムを運用試験した。特に、北海道2地点および府中の1地点については、80〜150日間づつの炭酸ガス交換量を連続測定した。これによって、システムのハード的、ソフト的な問題点を解決し、改良を重ねた。5.以上は、アナログ式の携帯電話を利用したモニタリングシステムであるが、デジタル携帯電話を利用したモニタリングシステムについても検討・製作した。6.各測定地点での炭酸ガス交換量等を明らかにし、相互比較した。
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