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1995 年度 実績報告書

ディスインテグリン構造をミミックした新しい抗血栓剤開発のための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 07558218
研究種目

試験研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

川畑 俊一郎  九州大学, 理学部, 助手 (90183037)

研究分担者 船津 昭信  (財)化学及血清療法研究所 第3製造部, 部長(主任研究員)
岩永 貞昭  九州大学, 理学部, 教授 (90029942)
キーワードディスインテグリン / 血栓 / 蛇毒
研究概要

HR1Bと同様、蛇毒由来のメタルプロテアーゼであるEcarinについてその全cDNAを決定した。Ecarinは、約20残基の疎水的なシグナル配列を有し、全体で616残基のアミノ酸をコードしていることが判明した。精製Ecarinのアミノ末端配列は191番目からの配列に一致することから、Ecarinは、約170残基のプロシークエンスを持った形で生合成され、翻訳後にプロシクエンスは除かれるものと推測される。そこで、matureなEcarinは426残基からなり、17%の糖鎖が結合していることを考慮すると、分子量は、57,700となり、SDS-PAGEもとめた56,000の値に良く一致した。Ecarinと出血因子HR1BやRVV-Xとのホモロジーを調べると、プロシークエンス間のホモロジーが80%前後と最も高く、メタロプロテアーゼドメインは43-54%と低い。Disintegrinドメインでは、RVV-Xとの相同性が他のタンパク質に比べて82%と非常に高くなっているのが注目される。ホモロジーの高いプロシークエンスは、メタルプロテアーゼの活性化において重要な働きをしていることが推測されている。最近、新たにEcarinとホモロジーをしめすタンパク質(Cyritestin)が見出された。Cyritestinは、マウスのtestisに特異的に発現しておりCys-richな膜結合タンパク質と考えられる。両者のCysの位置とその周辺は非常に良く一致している。今後、機能的に全く関係のなさそうに思えるこれらタンパク質分子間のDisintegrinドメインの配列を詳しく比較することで、HR1Bの抗血栓活性に必須な領域が明確になると考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tetsu Saito: "Isolation,amino acid sequence and antibacterial activity" Journal of Biochemistry. 117. 1131-1137 (1995)

  • [文献書誌] Tetsu Saito: "Purification,primary structure and antibacterial activity" Journal of Biological Chemistry. 270. 14493-14499 (1995)

  • [文献書誌] Kengo Fujimoto: "Nucleotide sequence of the prophenoloxidase Al of Drosophila melanogaster" Proceedings of National Academy of Sciences USA. 92. 7769-7773 (1995)

  • [文献書誌] Naoko Kojima: "Substrate specificity of rabbit liver metalloendopeptidase and its new fluorogenic peptide substrates." Journal of Biochemistry. 118. 855-861 (1995)

  • [文献書誌] Nozomu Okino: "Purification,characterization,and cDNA cloning of a 27-kDa lectin(L10)from horseshoe crab hemocytes" Journal of Biological Chemistry. 270. 31008-31015 (1995)

  • [文献書誌] Kishan Lal Agarwala: "A cysteine protease inhibitor stored in the large granules of horseshoe crab hemocytes" Journal of Biochemistry. 119. 85-94 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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