研究課題/領域番号 |
07558219
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
千谷 晃一 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (60179942)
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研究分担者 |
綱澤 進 宝酒造株式会社, バイオ研究所, 副所長
鈴木 政美 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 研究員
谷口 寿章 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助教授 (10257636)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 質量分析 / キャピラリー電気泳動 / タンパク質 / 核酸 / 構造解析 |
研究概要 |
初年度にコアキシャル型のキャピラリー電気泳動/エレクトロスプレー質量分析計インターフェスを試作し、当研究所所有の三連四重極型エレクトロスプレー質量分析計(パーキンエルマ-サイエックス社製)のインターフェース部分に組み込み、新たに購入したキャピラリー電気泳動装置(ベックマン5010)とのオンライン分析を可能とした.次年度はさらに泳動条件の最適化、エレクトロスプレー・イオン化における使用溶媒などの選択を行い、CE/MS法の基本的な測定技術の確立を行った.試作したコアシャル型のCD/MSインターフェースは基本的な性能の点で設計の段階での期待にほぼ添うものであり、従来報告のあるリキッドジャンクション型のインターフェースに比して、分解能、感度などの点に比して優れていることが確認された.また測定に必要な試料の量が数n1で済み、タンパク質のプロテアーゼ分解により得られたペプチド試料などの場合、従来のLC/MS法で必要とした試料の数百分の」1程度で測定が可能となった.この為、残りの試料をプロテインシークエンサーなどの分析に使用することが可能になるなどのメリットが明らかとなった.最終年度には、イオン化効率の向上によるアトモルレベルへの高感度化を目指し、最近開発されたナノスプレー技術の導入を行った.そのための基礎技術の開発の一環として、既に報告のあるマイクロインジェクション用ガラスキャピラリーを用いた.いわゆるナノスプレー法を確立すると共に、先端がおよそ数マイクロメーターの開口を持つフューズドシリカキャピラリーを作成し、これを用いたマイクロスプレー法の開発を行った.この結果、流速20-50nl/minという低流速で、安定したエレクトロスプレーを起こし、実用に耐える高感度エレクトロスプレー質量分析を可能とすることに成功した。
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