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1996 年度 実績報告書

細胞の情報伝達を解析する走査型近視野原子間力顕微鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07558225
応募区分試験
研究機関東京大学

研究代表者

川戸 佳  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50169736)

研究分担者 太田 善浩  東京農工大学, 工学部, 講師 (10223843)
村松 宏  セイコー電子工業, 基礎技術研究室, 主任
キーワード近視野原子間力顕微鏡 / グリア細胞 / ミトコンドリア / LDL / エンドソーム
研究概要

近視野顕微鏡と原子間力顕微鏡を一体化した、走査型近視野原子間力顕微鏡を用いて研究を行った。世界的に難しいとされている、蛍光近視野解析を用いて生物的に重要性のある結果を得ることに成功した。
単離ミトコンドリアをカバーグラス上に乾燥させて貼り付けたものを観察した。Dilで染色長軸1μmの楕円状のミトコンドリアが蛍光できれいに観測され、原子間力顕微鏡像と良い一致をしめした。負染色の電子顕微鏡像ではミトコンドリアは不均一な大きさで形も楕円からくずれていたり大きさも3.5μmのものが混じっていることが多い。近視野像の方がア-ティファクトなしで正確なミトコンドリア像をとれることがわかった。
ミトコンドリアの重要な活性を蛍光近視野観察出来た。cholesterol-resorufinは副腎皮質ミトコンドリア中のチトクロムP450sccで代謝されpregnenoloneと蛍光性resorufinになる。このresorufinの蛍光を測定することで副腎皮質ステロイドホルモン合成の第一段階の酵素活性を可視化することができる。resorufinの蛍光像はDil染色したミトコンドリアと良く似ていて、ミトコンドリア全体にレゾルフィンの蛍光が見えた。
低密度リポ蛋白質LDLは細胞内エンドソームに取り込まれて、基質コレステロールを輸送する.Dil-LDLを脳グリア細胞に加えて、細胞内での単一エンドソーム(枚数のLDLを含む小胞体)を近視野蛍光像として碇えることに成均した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 川戸 佳: "蛋白質のダイナミクスと機能" 日本膜学会. 21. 240-246 (1996)

  • [文献書誌] Kimoto,T.: "Adrenocorticotropin induces Calcium oscillations in Adrenal Fasciculata Cells:Single Cell Imaging" Biochem.Biophys.Res.Comm.221. 25-32 (1996)

  • [文献書誌] Kimoto,T.: "Digital Fluorescence Imaging of Elementary Steps of Neurosteroid Synthesis in Rat Brain Glial Cells" J.Pharm.Biomed.Anal.(印刷中). (1997)

  • [文献書誌] Homma,R: "Time-resolved Study of Effect of Chlorpromazine on Mobility of Cytochrome P450 and Phospholipids in the Inner Membrane of Adrenocortical Mitochondria" J.Pharm.Biomed.Anal.(印刷中). (1997)

  • [文献書誌] Kimoto,T.: "Imaging of Calcium Oscillations and Activity of Cytochrome P450scc in Adrenocortical Cells" Oxygen Homeostasis and and Its Dynamics. (印刷中). (1997)

  • [文献書誌] 川戸 佳: "活動する脳グリア細胞のイメージング" 蛋白質核酸酵素. 42. (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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