研究課題/領域番号 |
07558240
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
国枝 哲夫 岡山大学, 農学部, 助教授 (80178011)
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研究分担者 |
若藤 靖匡 (財)動物繁殖研究所, 副主任研究員 (80158592)
吉田 緑 (財)佐々木研究所, 病理部, 研究助手 (70201861)
崎山 武志 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (20130510)
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キーワード | ラット / モデル動物 / ムコ多糖症 / ワソゾーム / アリルスルファターゼ / 突然変異 / 体細胞雑種法 / マッピング |
研究概要 |
本研究は、ムコ多糖症VI型の有用なモデルと考えられるMPRラットにおいて、疾患原因遺伝子の変異を同定すること、治療的な効果について検討すること、遺伝学的、微生物学的に統御されたコロニーを樹立することにより、本ラットをムコ多糖症の遺伝子治療のための実際に利用可能なモデル動物として確立することを目的として行われた。 MPRラットヘテロ同士の交配により維持すること必要であるが、表現型でヘテロ個体を識別することは困難である。昨年度の研究により、本疾患の原因がアリルサルファターゼB遺伝子における一塩基の挿入突然変異であることが明らかとなっている。そこで、本年度の研究では、同遺伝子における変異部位を含むDNA断片を増幅し、ポリアクリルアミド電気泳動により検出することによりヘテロ個体を識別する方法を確立した。 骨髄移植を行ったラットについて病理学的、および生化学的解析を行い、本ラットのムコ多糖症VI型と類似した表現型が改善されるかどうかについて検討したところ、組織中へのムコ多糖の蓄積は改善され、骨髄移植の治療的な効果が確認されたが、一方、骨格の異常などは目立って改善されないことが明らかとなった。 微生物学的に統御されたコロニーを樹立するため、、妊娠動物の帝王切開により胎児を得、アイソレーター中にて飼育することにより微生物学的汚染の除去を行った。 以上より本研究課題の研究目的はほぼ達成された。
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