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1995 年度 実績報告書

生体膝関節機能を有する人口膝関節の最適設計・試作・評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 07558256
研究種目

試験研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

村上 輝夫  九州大学, 工学部, 教授 (90091347)

研究分担者 緒方 公介  福岡大学, 医学部, 教授 (40136437)
三浦 裕正  九州大学, 医学部, 講師 (10239189)
日垣 秀彦  九州大学, 工学部, 助手 (00238263)
大月 伸男  九州大学, 工学部, 助教授 (60127991)
広川 俊二  九州大学, 工学部, 教授 (80150374)
キーワード人工膝関節 / 最適設計 / 関節シミュレータ / 曲面解析 / トライボ評価 / シネラジオグラフィー / 人工軟骨 / 境界潤滑
研究概要

当初計画にほぼ沿った研究を実施し,まず,生体膝の非接触計測や非侵襲MRI計測により3次元曲面形状データを収集し,曲面解析に基づき大腿・脛骨の形状設計・試作を行いシミュレータにより評価するシステムを構築した.このシステムを利用して,表面形状のリモデリング最適設計案を提案し摩擦と変形特性における優位性を提示した.また,シミュレータにより現用の臨床用各種人工関節と生体膝における接触面圧の相違を示し,現存の形状設計の諸問題点を指摘した.膝蓋部については,計測システムを構築中である.
臨床現象との関連については,膝関節シネラディオグラフィー法を適用し,歩行時の各部品間の接触部の相対関係を観測し,生体内での人工関節の実際の運動状態についても評価を可能にしつつある.さらに,屈伸時における大腿・脛骨部品間の転がり滑り運動の評価を設計プロセスにフィードバックすることにより最適設計を進めている.
人工軟骨に関しては,脛骨部品用として,含水率の異なるPVAハイドロゲル製人工軟骨を試作し,シミュレータや摩擦試験によりトライボ性能を評価した.歩行条件では,潤滑液中に蛋白成分が存在すると,高含水PVAでは摩擦状態が非常に改善することが判明した.また,AFM(原子間力顕微鏡)により,摩擦面上における蛋白成分の吸着状態を観測することにより,各種材料のトライボ特性間の相違を評価することが出来た.
また,新規購入したオートクレーブによりPVAハイドロゲル素材の緻密化やセルインジェクターを利用した含水構造の修正を検討しつつある.また,高速現象の計測が可能なメモリーハイコーダを利用して衝撃荷重下の人工関節の応答を調べつつあり,今後は広範な条件下での評価研究を進める予定である.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Murakami: "The Evaluation of Tribological Severity in Knee Prostheses under Walking Conditions" Proc.4th China-Japan-USA-Singapore Conf.on Biomechanics.297-300 (1995)

  • [文献書誌] 澤江 義則: "関節液成分潤滑下における人工軟骨材料の摩擦特性" 日本機械学会論文集. 61-589. 3665-3671 (1995)

  • [文献書誌] 村上 輝夫: "多モード適応潤滑機能を有する人工膝関節の設計コンセプト" 日本臨床バイオメカニクス学会論文集. 16. 403-407 (1995)

  • [文献書誌] 泉 敏弘: "人口膝関節置換術成績不良症例の検討" 整形外科と災害外科. 44. 906-908 (1995)

  • [文献書誌] 廣川 俊二: "膝十字靭帯の変形,歪分布の測定と解析" 計測自動制御学会論文集. 31-4. 417-423 (1995)

  • [文献書誌] Y.Sawae: "Application of PVA hydrogel as artificial cartilage in total knee prothesesese" Proc.Int.Tribology Conf.Yokohama. (in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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