研究課題/領域番号 |
07558257
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
明石 満 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20145460)
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研究分担者 |
鯉沼 康美 日本油脂株式会社 筑波研究所, プロジェクトリーダー
岸田 晶夫 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60224929)
下高原 哲郎 鹿児島大学, 医学部, 助手 (80216126)
丸山 征郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20082282)
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キーワード | アラミドシリコーン樹脂 / マルチブロック共重合体 / シリコーン / 超薄膜 / 機械的特性 / 血液適合性 / 酸素透過性 / 人工肺 |
研究概要 |
アラミド・シリコーン樹脂(PAS)は、芳香族ポリアミド(アラミド)とポリジメチルシロキサン(PDMS)とからなるマルチブロック共重合体であり、医用高強度高酸素透過性樹脂として期待される。まず、分子量が1680のPDMSを用いてPASを合成し、本研究の基本となる知見を得た。クロロホルムを溶媒に用い、トリエチルアミン塩酸塩を相間移動触媒としトリエチルアミンを塩化水素受容剤として低温2段階重縮合法によるプロセスを確立した。PDMSの分子量は247、900、3000のものも用いた。機械的な特性を評価した結果、引っ張り強度が1-70MPa程度で伸び率が10-250%程度の高剛性から弾性を有するエラストマーまでの幅広い機械的特性を有する膜材料が得られた。透明性も高く、スピンコート法により数十nmの膜厚を持つ超薄膜が得られることも明らかとなった。PASフィルム表面をESCAと静的接触角法により水との接触角測定を行った。この結果、PDMS成分、つまり、シリコーンが表面に蓄積することが明確に示された。PDMSの分子量247のものの表面集積能は低いが、その他のものは数%のPDMSを含むPASなら表面にはシリコーン集積が見られるという結果となった。次に、血液適合性、タンパク質吸着、細胞接着性を調べたが、医用材料としてその不活性さ故用いられるシリコーンを凌ぐ、医用材料として好ましい結果が得られた。何故、表面にシリコーン集積しているにもかかわらず、シリコーンを凌ぐ性能が得られたかを明らかにすることは次年度の課題である。酸素透過性についても高真空法で検討し、基本的な知見を整理した。人工肺として要求されるレベルを越えた高い酸素透過性を示した。本年度の研究により、人工肺への応用が可能であるとの結論が得られた。
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