研究課題/領域番号 |
07558260
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 講師 (10152365)
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研究分担者 |
望月 精一 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 講師 (60259596)
矢田 豊隆 川崎医科大学, 医学部, 助手 (00210279)
辻岡 克彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30163801)
梶谷 文彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70029114)
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キーワード | 血管内皮由来弛緩因子(EDRF) / 一酸化窒素(NO) / 微細NO電極 / ずり速度 |
研究概要 |
【NO計測を障害するノイズの排除】 電気的ノイズを遮蔽するために測定装置・潅流装置全てを遮蔽用シールド内に設置した。最高感度として1pA(約1nM NOに相当)を確認した。 【NO電極のキャリブレーション】 電極のキャリブレーションは、NO生成標準物質のS-nitroso-N-scetylpenicillamine (SNAP)溶液にて行った。SNAP濃度70〜570μMの範囲で計測電流値との間によい直線性(r^2=0.99)を得ることができ、以下に示す通り生理的NO濃度を十分な精度と再現性をもって検出できることを認めた。 【血管壁内一酸化窒素濃度の計測】 予備実験対象としてイヌ摘出大腿動脈を用いて検討した。マイクロマニピュレータを用いて微細NO電極(直径:100μm)をNOの作用部位である血管壁中膜平滑筋層に刺入し、Krebs-Henseleit緩衝溶液(NO合成酵素の基質であるL-arginine50μMを含む)を潅流速度を広範囲で変化させて(<30ml/min) NO濃度を測定した。 検討した潅流速度範囲全体で潅流速度の増加に比例してNO生成量(測定電流の定常値)が増大し(max:約50pA ; r^2=0.77, p<0.05)、NO生成量が、潅流速度(ずり速度)に依存することを認めた。さらに、NO合成酵素(NOS)阻害剤のL-NA、L-NMMAの投与により計測電流値が減少し、NOの基質のL-arginine投与により回復したことから本NO電極が選択的にNOを検出していることを認めた。
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