研究課題/領域番号 |
07558279
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
有富 正憲 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (60101002)
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研究分担者 |
加羽 常道 (株)司測研, 圧力計測研究室, 主任研究員
太田 正廣 東京都立大学, 工学部, 助教授 (80094259)
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キーワード | 流体力学 / 分子動力学 / 分子流 / 粘性流 / 臨界流 / ガスの微小漏洩 / 放射性物質の輸送 / 使用済燃料の中間貯蔵 |
研究概要 |
本年度実施した研究成果は以下の通りである. (1)前年度実施した微小口径のオリフィスと毛細管による模擬漏洩孔からの微小ガス漏洩率計測実験から、放射性物質の輸送物の密封機能と密接に関連する10^<-4>から10^<-2>cm^3/sのガス漏洩率の計測法として、内径20μmの毛細管をセンサーに用い、水晶発振型超高精度差圧計測計と熱電対とパソコンを組み合わせた計測システムのモデルを試作し、10^<-4>から10^<-2>cm^3/sの微小ガス流量で較正する実験を行い、この範囲のガス漏洩率を【plus-minus】5%の精度で計測できることを明らかにした. (2)使用済燃料の湿式輸送容器からの高温高圧水の微小漏洩率の評価法を確立するために、形状寸法が既知であるオリフィスと毛細管を模擬漏洩孔として微小漏洩率を計測する実験を行い、自己蒸発の発生条件を解明するとともに、微小漏洩率の評価法を確立した.更に、Oリング面の傷とOリング面に付着した毛髪により形状、寸法、並びに、個数が未知である発送前検査で遭遇する漏洩孔として模擬し、高温高圧水の微小漏洩率を計測する実験を行い、漏洩率の評価法を確立した. (3)昨年度実施したガス漏洩率計測実験と本年度実施した高温高圧水漏洩率計測実験の結果から、使用済燃料の輸送物の発送前検査において、ガスの微小漏洩率を計測して漏洩孔の特性値(D^4/a、Dは漏洩孔の等価直径、aは漏洩孔長)を同定しておけば、輸送時の高温高圧水の漏洩率を評価できることを明らかにした. (4)分子流と粘性流が共存するガス流れを解析するために、モンテカルロ法を組み込んだ直接シミューレション法(DSMC法)の解析コードを開発し、円管内のガス通過率の実験結果を解析してよい一致が得られることを明らかにするとともに、低温面に単原子分子が凝縮する際の凝縮係数を実験的に解明し、DSMC法の解析コードに組み込んだ.
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