研究課題/領域番号 |
07558281
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
長崎 孝夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30155923)
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研究分担者 |
安立 正明 松下住設機器(株), 住設機器研究所, 所長
鈴木 祐二 東京工業大学, 工学部, 助手 (20242274)
岡崎 健 東京工業大学, 炭素循環素材研究センター, 教授 (20124729)
土方 邦夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (60016582)
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キーワード | 燃焼器 / 再生熱交換 / 回転蓄熱体 / 希薄燃焼 |
研究概要 |
燃焼排出ガスと吸入混合気間の再生熱交換による高効率燃焼法として、回転蓄熱式交換器と燃焼室を一体構造とした燃焼器の特性につき実験を主に行った。蓄熱体として外径110mm,高さ40mmのセラミック多孔質体(孔寸法0.81×0.42mm,肉厚0.11mm)を用い、都市ガス・空気の種々の混合比について、各部温度の測定、燃焼排出ガスの成分分析を行った。蓄熱体回転数は3〜5rpmとした。燃焼室内の高さ方向、周方向の温度分布を測定した結果、蓄熱体表面近傍に形成される火炎温度は蓄熱体回転方向に漸増し、蓄熱体を単に再生熱交換器として用いる場合と異なり輻射加熱の影響が重要なことが分かった。次に当量比を広範囲に変化させた可燃限界の測定を行ったところ、通常の可燃範囲は当量比0.5〜1.8であるのに対し本装置では0.25〜6.0であり燃料希薄側、過濃側ともに可燃範囲が拡大しており、低質ガスの燃焼からメタンの改質まで広い分野に適応しうることが分かった。熱回収率は最大85%で特に燃料希薄側で熱回収率が大きく、火炎面の浮上がりによる蓄熱体の輻射加熱の減少およびガス流量の増加により熱回収率が向上する。なお希薄側の可燃限界においても火炎温度は着火温度以上であり、火炎の吹き消えが原因と考えられる。さらにNOx濃度の測定を行ったところ火炎最高温度が高い程NOx濃度は大きくなるが最高値においても10ppm程度で、特に火炎温度が1500℃以下では1ppm以下であり、安定な希薄燃焼は汚染物質排出の低減にも有効なことが分かった。
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