研究課題/領域番号 |
07558282
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
代谷 誠治 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (80027474)
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研究分担者 |
相沢 乙彦 武蔵工業大学, 原子力研究所, 教授 (70016848)
北田 孝典 大阪大学, 工学部, 助手 (60263208)
竹田 敏一 大阪大学, 工学部, 教授 (30116058)
宇根崎 博信 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (40213467)
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キーワード | 中性子スペクトル / スペクトル可変場 / 臨界実験 / 京都大学臨界集合体実験装置 / 中性子束分布 / 核計算 / 核設計 / 研究炉 |
研究概要 |
中性子利用研究の進展に対応した研究用原子炉の高機能化に関連して、種々の中性子スペクトルを持つ照射場の開発が不可欠となっている。今年度は、本研究のために購入した4入力マルチチャンネルスケーラ、光ファイバー検出器走査制御装置及びデータ収録装置、サンプルチェンジャー用データ収録装置を用い、放射化ワイヤー及び光ファイバー検出器を用いた中性子束分布の同時多点測定を行った。具体的には、京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)の固体減速架台に減速材対燃料体積比の大きな中性子スペクトルの硬い体系を組み、炉心に隣接する反射体領域の一部に中性子スペクトル可変場の模擬領域を作って、当該領域の材質をポリエチレンからベリリウム、黒鉛、アルミニウム、天然ウラン金属に変えて中性子スペクトルインデックス及び中性子束分布の測定を行った。その実験結果については、本研究のために購入したワークステーションを使用して、中性子スペクトル可変場の核設計に使用する核計算コードシステムを用いて解析を行った。今年度は、特に、これまでに本研究で行ったKUCA実験の解析を通じて検証された核計算コードを用いて、中性子スペクトル可変場の核設計計算を行うことに力を注いだ。その結果、実験と計算の両面から研究用原子炉に中性子スペクトル可変場の設置が可能であることを示すことができた。なお、本研究の成果は、現在検討中の京都大学原子炉実験所の将来計画において、中性子スペクトル工場型研究炉の概念の礎として利用されている。従って、研究成果の一部は昨年10月に沖縄で開催された日本原子力学会秋の大会において、京都大学原子炉実験所の将来計画に関する紹介に含めて発表した。
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