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1997 年度 実績報告書

セラミックスおよびガラスにおよぼす中性子の動的照射効果

研究課題

研究課題/領域番号 07558284
研究機関名古屋大学

研究代表者

田辺 哲朗  名古屋大学, 理工科学総研究センター, 教授 (00029331)

研究分担者 田中 知  東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10114547)
武藤 俊介  名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (20209985)
キーワードセラミックス / ガラス / 中性子照射 / 光放出 / 核融合 / アルシナ / シリカ / 光ファイバー
研究概要

(1)原子炉心に置かれたセラミックスからの発光を、原子炉の線等の影響を受けないでその場測定できる装置を世界に先駆けて開発し、これを用いて実際に放射線の影響を受けないで炉心にあるセラミックスからの発光の分光測定に成功した。
(2)イオン照射誘起その場発光現象についても、イオン種、イオンエネルギーを変えて詳細に観測した。その結果(i)発光は入射イオンが固体中で引き起こす電子励起が発光の中心を活性化する事により起こっている事、また(ii)イオン照射が原子はじき出し効果により新しい発光の中心を作り出していることを明らかにした。
(3)原子炉心に置かれたセラミックスからの発光を、連続的に測定し、(i)中性子照射効果により発光の強度が時間的に変化する事、それが(ii)イオン照射の場合と同様中性子照射による原子のはじきだし起因している事も明らかにした。
(4)原子炉およびイオン照射中の発光のダイナミックな時間変化から、発光の中心が弾き出しにより形成された酸素空孔に関連した点欠陥によるものであることを明らかにし、それらの照射量による変化から欠陥生成の動的過程が調べられる事を初めて示した。
(5)セラミックスやガラスがエネルギー粒子の照射を受けた時の発光は、粒子照射により固体内で励起された電子が発光の中心(酸素空孔などの点欠陥)を活性化しておこるものであるが、金属とは異なり、格子変位を経ないでも電子励起によって欠陥が作られる事もある。この研究で開発した方法が、特に電子励起効果の強い高いエネルギーの中性子やイオンの入射による欠陥生成がの研究にも有用である事を示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 田辺哲郎: "Neutron-induced luminescence of ceramics" Fusion Engineering and Design. 29. 435-441 (1995)

  • [文献書誌] 田辺哲郎: "Energetic particle induced luminescence of Al_2O_3" Journal of Nuclear Materials. 233-237. 1344-1348 (1996)

  • [文献書誌] 田辺哲郎: "炉壁材料のその場分析" Journal of Plasuma and Fusion Research. 72(11). 1243-1251 (1996)

  • [文献書誌] 宮丸博幸: "An ESR study of heavily ion-irradiatod SiO_2 glasses" Nuclear Instruments and Methods in Physics Research. B116. 393-397 (1996)

  • [文献書誌] 藤原正明: "Ion-induced luminecence of silica glasses" Nuclear Instruments and Methods in Physics,Research. B116. 536-541 (1996)

  • [文献書誌] 田辺哲郎: "Dynamic effect in energetic particle induced luminescence of SiO_2" Journal of Nuclear Materials. (印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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