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1996 年度 実績報告書

時空間パターン刺激とマルチ電極による網膜並列情報処理解析システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 07558291
研究機関東京大学

研究代表者

立花 政夫  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60132734)

研究分担者 川名 明夫  NTT基礎研究所, 物質科学研究部, 主幹研究員
神山 斉己  豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (70233963)
臼井 支朗  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40023337)
キーワード網膜 / 神経節細胞 / 並列情報処理 / マルチ電極 / 受容野
研究概要

本研究は、網膜を時空間的に変化する光パターンで刺激した時に発生する神経節細胞群のスパイク発火をマルチ電極を使って記録し、網膜における並列情報処理過程を解析するシステムを構築することを目的としている。ICチップの微細加工技術を利用して作成した64極のマルチ電極上にカエルの剥離網膜標本を置き、コンピュータで生成したランダムピクセル刺激を網膜に提示した。この光刺激によって発生した神経節細胞群の光応答を記録し、逆相関法を使って解析した。その結果、網膜における平均輝度が低下するにつれて持続的にスパイクを発射するディミング検出細胞では、暗順応状態から明順応状態になると、時間分解能が高まると共に高いコントラストを検出するように受容野の時間特性が変化することが明らかになった。また、同一網膜に含まれるディミング検出細胞間の相互相関を解析した結果、これらの神経節細胞は、スパイクを発生し且つ広い空間受容野を持つ神経細胞(おそらくアマクリン細胞)から共通入力を受け取っていること、また、周期性を持って発火することが判明した。周期的な同期発火は、ラット胎児の新皮質から単離してマルチ電極上で培養した神経細胞がネットワークを形成し成熟する過程でも観察された。成熟するにつれて周期的な同期発火パターンからバースト状の同期発火パターンを示すようになったが、周期的な同期発火を薬物で抑制すると、成熟後の同期発火パターンが異なってくることが認められた。現在、網膜や培養皮質細胞において同期発火を引き起こす機構について検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kamioka,H.et al.: "Spontaneous periodic synchronized bursting during formation of mature patterng of connections in cortical cultures." Neuroscience hetters. 206. 109-112 (1996)

  • [文献書誌] Watanabe,S.et al.: "Development of low magnesium-induced spontaneous synchronized burstin and GABA ergic modulation in cultured rat neocortical neurons" Neuroscience hetters. 210. 41-44 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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