研究課題/領域番号 |
07558294
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
金子 章道 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051491)
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研究分担者 |
恒成 隆 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30286439)
渡辺 修一 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (60138120)
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キーワード | 網膜 / スライス標本 / パッチクランプ法 / キンギョ / マウス |
研究概要 |
脊椎動物網膜は5種類の神経細胞によって構成される厚さ約200μmの膜状の神経組織である。網膜の視覚情報処理機構を理解するためには、網膜を構成する各細胞の膜のイオンチャネルの性質、シナプス入出力、伝達物質受容体の性質の解明が必要である。これまで単離・培養した網膜細胞にパッチクランプ法を適用することによって多くの成果が挙げられている。しかし、単離細胞はシナプス結合の解析には適さない。また、細胞内微小電極法では膜電位応答が記録出来ても定量的な解析は極めて困難である。スライス標本においては、神経回路が保存されており、対象とするシナプスとその周辺に存在する細胞群を直接観察しながら応答を記録できるのが特徴である。本研究は、哺乳動物網膜にパッチクランブ法を適用することができるスライス標本を作製する技術を開発することを目的とした。まず、本学・研究機器開発室の協力を得て、試行を繰り返しながら網膜専用のスライス作成器を開発した。この方法では眼球から摘出した網膜を視細胞側を上側にしてミリポア濾紙に吸着させ、網膜と濾紙の一体になったものを機器に装着した剃刀の刃を上下させて切断する。一回の切断後、ミクロトームで標本を100-200μm前進させ、再び切断する。この操作を繰り返して希望の厚さの網膜スライス標本を得ることが出来た。次に、スライス標本作成部と接近しており、薬物灌流実験も可能な記録槽を研究機器開発室の協力を得て開発・作製した。開発したスライス作成器とスライス標本用チャンバーはすでに実験に供している。まず、キンギョを用いて網膜スライス標本の作製法とスライス標本を用いたパッチクランプ法に習熟した。現在ではマウス網膜スライス標本を作製し、実験を行っている。
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